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特集:現場に再現性をもたらす マーケターが知っておきたい手法&フレームワーク

マーケティング・ミックス・モデリングを正しく行うためのヒント

 チャネルが多様化している現在、分析手法の1つとして注目を集めているのが、マーケティング・ミックス・モデリング(以下、MMM)だ。今回はMMMに関して知見を持つ秤の小川貴史氏に、MMMを活用する際のポイントについて解説してもらった。

※本記事は、2022年6月25日刊行の定期誌『MarkeZine』78号に掲載したものです。

テレビCMを打つ企業なら知っておきたいMMM

株式会社秤 代表取締役社長 小川貴史(おがわ・たかし)氏 マーケティング投資最適化や需要の構造把握など定量分析で随一のノウハウを活かし、業務委託でマーケティングアナリストやアドバイザーやエバンジェリストなど複数の役割で活動。ミッションは戦略意思決定のための「秤」をマーケティング組織にインストールすること。著書「Excelでできるデータドリブン・マーケティング」宣伝会議「マーケティング分析講座」、Schoo特別講師(DXや情報銀行テーマなど)その他企業イベントでの講演多数。有料のマーケティング分析講義は2020年5月から2年間で1,500名。独立以前は、電通グループなどでマスとデジタルの最適化をテーマにした分析と改善に注力。デジタルマーケティング支援会社とPR会社でコンサルティング経験を積み、2019年12月に法人設立。
株式会社秤 代表取締役社長 小川貴史(おがわ・たかし)氏
マーケティング投資最適化や需要の構造把握など定量分析で随一のノウハウを活かし、業務委託でマーケティングアナリストやアドバイザーやエバンジェリストなど複数の役割で活動。ミッションは戦略意思決定のための「秤」をマーケティング組織にインストールすること。著書「Excelでできるデータドリブン・マーケティング」宣伝会議「マーケティング分析講座」、Schoo特別講師(DXや情報銀行テーマなど)その他企業イベントでの講演多数。有料のマーケティング分析講義は2020年5月から2年間で1,500名。独立以前は、電通グループなどでマスとデジタルの最適化をテーマにした分析と改善に注力。デジタルマーケティング支援会社とPR会社でコンサルティング経験を積み、2019年12月に法人設立。

──MMMとは、広告など様々なマーケティング施策や環境要因などのデータを分析し、それぞれの影響度を測る分析手法だと思いますが、どのような企業に適しているのでしょうか。

 現在は、テレビCMを出稿できるだけの予算を持った企業との相性が一番良いと考えています。テレビCMをはじめとしたマス広告とデジタル広告の最適配分が求められるようになっています。その中でそれぞれの施策がどの程度売上に影響を与えていたのか把握する上で、MMMは効果的です。

 ただ、MMMに関するツール・サービスなどが手に取りやすくなり、MMMの民主化が進めば予算がそこまで大きくない企業でも活用できる手法になると、私は考えています。たとえば、飲食チェーンでもMMMの分析モデルを店舗単位で作り、店舗ごとに分析をかけるというようなことも将来的にはできる可能性があります。

 また、テレビCMを行っていない企業でも指名検索の影響度などをMMMでモデル化できれば、十分に活用できます。

──なるほど。MMMには工数も費用もかかる分、ある程度規模の大きい企業でないと導入が難しいのが現状なのですね。

 そうですね。MMMによる改善で得られる経済価値と工数のバランスです。極論ですが、年商1,000万円の企業でもMMMによる改善で10%の年商100万円UPできる場合、工数を含めた費用換算でその金額以下で行うことができれば、見合うわけです。そのため、マーケティング投資規模が大きい企業のほうが恩恵を享受しやすい構造です。

 最近では、後ほどコラムで紹介しますがMeta社がオープンソースで提供するRobynなど、手ごろに扱えるMMMの分析ツールも登場しているので、少しずつ現在の流れは変わってくると思います。

──小川さんがMMMの相談を受ける際、広告主からはどのような要望が多いですか。

 チャネル全体の予算の最適配分、またクリエイティブの訴求軸の検証に悩まれている方が、MMMを検討していることが多いですね。広告などに投資する金額が大きくなればなるほど、その配分を間違えるだけで大きな損失につながってしまうので、全チャネルを横断で比較できるMMMを行いたいと考えるのだと思います。

 特にテレビCMを多く出稿してきた企業にとって、これまでのテレビ主体の広告が通じなくなってきているという課題は大きいと思います。デジタルにシフトしたいものの、どこまでやるべきか判断するのが難しいので。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

小川 貴史(オガワ タカシ)

株式会社秤 代表取締役社長

 マーケティング投資最適化や需要の構造把握など定量分析で随一のノウハウを活かし、業務委託でマーケティングアナリストやアドバイザーやエバンジェリストなど複数の役割で活動。ミッションは戦略意思決定のための「秤」をマーケティング組織にインストールすること。著書「Excelでできるデータドリ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/28 08:30 https://markezine.jp/article/detail/39240

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