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MERY×BitStarが語る!Z世代のインサイトに沿った、インフルエンサーマーケティングを行う秘訣

ポイントは「作られた憧れを押し付けない」

 その熱狂的なファン活動で注目が集まっているのが「推し活」だ。MERYでも推し活は非常に注目しているトピックスだと奥松氏はいう。

 推し活というと、アイドルなどのイメージが強い。しかし、Z世代の推し活の領域は幅広く「本当にいろんなものが挙げられている」と奥松氏。たとえば、石川県に住みながらUSJへひと月に何度も行っている人もいれば、アルバイト代のほとんどを牡蠣につぎ込む、牡蠣の推し活をしている人もいる。奥松氏は「推しに対する熱量は、Z世代では非常に強いものになっている」と語った。

 MERYでは2022年の1月から「MERYライフクリエイター」を結成。推し活を動画にして情報発信するというもので、ヨガ・料理・コスメなどそれぞれの推し活を短尺動画にし、メディアを通して発信している。同コンテンツでは、発信者が顔出ししているのが大きな特徴だ。

 「今の時代は“共感”が重要なポイントになっています。そのため、Z世代は情報の背景にどんなルーツがあるのかといった部分を見ています。編集部としても、非常に大切にしているところで、その人のパーソナリティーも含めてお届けしたいと考えています」(奥松氏)

 そして奥松氏は、そんなZ世代を捉えるポイントとして以下の3つが大切だと説明した。

1.作られた憧れを押し付けない
2.誰かのためではなく自分のためになる情報を伝える
3.商品・サービスに共感できる背景から考え、共創する

 「本当に届けたい人を深堀りしてインサイトをつかんでいく。そのストーリーを広げると、応援したいと思うファンがついてくるので、そこからの商品の魅力や認知が広まってくると考えています」(奥松氏)

Z世代にとってのインフルエンサーは「クラスのあの子」

 セッションの後半では、インフルエンサータイアップ施策の基礎知識が語られた。BitStarの大浦氏はまず、インフルエンサーマーケティングで失敗する要因を解説。失敗する根本的な理由は実施の目的の不明確さにあり「そこから負の連鎖が始まっている」という。

 「ここで指す目的は、売上につなげたい、認知拡散したいだけに止まりません。実施後に消費者との間で、その商材についてどういうコミュニケーションを取りたいか。この接点を設計できていないと、インフルエンサーマーケティングは、博打的な捉えられ方になってしまいますし、次の施策への活用ができなくなってしまいます」(大浦氏)

 そこでまず考えたいのが、Z世代にとって、インフルエンサーがどういう存在なのかについて。大浦氏は「クラスや会社にいる“○○のことだったらあの子”と呼ばれる人たちが、手元にいる感覚」と表現。またインフルエンサーと視聴者の間で行われる、フォローやチャンネル登録は、学校で例えるなら理想の友達を集めてクラスを作るのに似ているという。

 「インフルエンサーは自分が愛するコンテンツを自発的に発信しています。同時に視聴者もコンテンツを選んでいっています。なので、本来は需給がマッチしていて、その上で育まれている関係です。そのため、インフルエンサーと視聴者の双方に気を配る必要があります」(大浦氏)

次のページ
インフルエンサーには2つのタイプが存在する

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/28 09:00 https://markezine.jp/article/detail/39269

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