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マーケティングは「集合知」コミュニケーションの最適化を推進するロッテのデータ戦略とは

 2022年8月24日(水)~25日(木)に実施されたConnections to You 2022(セールスフォース・ジャパン主催)。その中で「企業成長に繋がるデータマネジメント ロッテが行う統合基盤の浸透」と題した講演が開かれた。本講演では、ロッテでデジタルマーケティングを所管する酒井喬亮氏が「Marketing Cloud Intelligence(旧Datorama)」を活用し、ダッシュボードを構築した事例を紹介。事例を通じ、社内に分散するデータを一元化する過程において、いかなるマインドセットが重要なのかを伝えた。

「コミュニケーションの最適化」が新たなミッションに

 「キシリトール」「ガーナ」「コアラのマーチ」「チョコパイ」「クーリッシュ」「雪見だいふく」など、全国的に知名度の高いブランドを複数展開するロッテ。登壇した酒井喬亮氏は、同社のデジタルマーケティング黎明期について次のように説明する。

「私がデジタルを所管する部署に配属された2017年当時、デジタルマーケティングの位置付けはあくまでマス広告の“補完的”なポジション。YouTubeやTwitterなどに広告を配信する程度でした。それから徐々にCDPや各種データ分析ツールの導入、ファンサイト、Webメディアの立ち上げなど、取り組む範囲を拡大していきました」(酒井氏)

ロッテ マーケティング本部 情報クリエイティブ部 コミュニケーション戦略課 課長 酒井喬亮氏

 デジタルマーケティングを推進する酒井氏に、あるミッションが課された。それが「コミュニケーションの最適化」だ。昨今、消費者にアプローチするための「チャネル」も消費者自身の「興味・関心」も多様化。動画配信ひとつとっても、YouTubeやTVerなど接触メディアは様々だ。また「ユーザーの好みも単純に分けられなくなってきている」と酒井氏。たとえばアニメは子どもが見るものから、年代を問わず多くの人が好んで視聴するものへと変化している。ロッテでも細分化された消費者ニーズを理解し、最適なチャネルを通じてコミュニケーションすることが急務となったわけだ。

最適化のための4つの段階

 コミュニケーションの最適化を目指す上で、酒井氏はまずゴールの定義と取り組むべき事柄の整理から始めた。コミュニケーションの最適化を「様々なマーケティングの指標・施策の関係性を整理・構造化。その上でKPIを設定し、PDCAを回していくこと」と定義。ゴールの達成に向けて取り組むべき事柄を次の4つに分け、1から順に取り組んでいった。

1.データ収集・整理
2.可視化
3.データ解析
4.モデル化

【クリック/タップで拡大】

 フェーズ1では、社内の各部署に蓄積されたデータを収集・整理・構造化した。「POSデータや出荷情報など、分散した社内のデータはきちんと施策に活かせる状態にまで整理・構造化して初めて真価を発揮する」と酒井氏。整理・構造化の際は「仮のKPIツリーを描いておくことが後々の工程で鍵となる」と続ける。

 フェーズ2で取り組んだデータの見える化は、本講演の肝でもある「Marketing Cloud Intelligenceを活用したダッシュボードの構築」を意味する。フェーズ3は、フェーズ1で描いた仮のKPIツリーの中身を実際のデータと突き合わせて精緻化していく工程だ。「我々は今この段階にいます」と酒井氏は述べる。

 そしてフェーズ4で取り組むべきモデル化とは、何かしらのマーケティング施策を展開するとなった際に「どれだけリソースを投下すれば、消費者の行動や感情はどの程度変化するのか」を方程式に落とし込む作業のことだ。「実際にはモデル化はできなくても、各施策の目的や指標を意識してPDCAを回す姿勢を根付かせることが重要」と酒井氏は語る。

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仮のKPIツリーが重要なワケ

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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2022/10/18 10:30 https://markezine.jp/article/detail/39969

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