好きと欲しいを作り出す、Instagramの3つの機能
続いてのセッションでは、ブランディングキャンペーンで「好きと欲しいを最大限に引き出す」ことを可能にするInstagramの特長をFacebook Japanの南勲氏が解説した。押さえておきたいのは、次の3つのポイントだ。
1.偶発的な発見を最大化する広告配信
2.多面的に共感を生み出すストーリーテリング
3.データに基づく効果検証と最適化
1.偶発的な発見を最大化する広告配信
Instagramにおける偶発的発見を支えるのは、グローバル36億人のユーザーデータを機械学習させている高精度なアルゴリズム。このアルゴリズムは、想定していなかったオーディエンスも含め、ブランドストーリーを気に入りそうなオーディエンスの偶発的発見を最大限に引き出すものである。従来の顧客層の枠を超えて、新たなオーディエンスをうまく活用し、広告効果の効率を高めること可能となる。
2.多面的に共感を生み出すストーリーテリング
Instagramでは、ブランドパフォーマンスを高めるフォーマットを総じて「ブースター」と呼ぶ。このブースターには、外部の声を多くの人に届ける「ブランドコンテンツ広告」、より深いブランド体験を作る「AR広告」、参加型で関与度を高める「アンケート広告」など様々な形態があり、目的に応じた効果を期待できる。
3.データに基づく効果検証と最適化
業界をリードするパートナーと連携し、効果測定の選択肢を充実させ実用的な最適化を導き出すことに切り込んでいるInstagram。キャンペーン開始前からキャンペーン中、中長期的な検証まで、すべての段階において継続的なテストや分析最適化をサポートすることにより、継続的に効果検証のPDCAを回すことができる。
高い没入体験をもたらすメタバースの可能性
1日目の最後に「メタバースとInstagram」というテーマで登壇したのは、Facebook Japanでビジネスマーケティングを統括する中里光昭氏とクリエイティブストラテジストの藤田啓輔氏。イベント全体の2大テーマのうち「没入型体験」に焦点を当て、Instagram上におけるメタバースとは何か、またメタバースへの架け橋となるARについて紹介した。
2022年はメタバース元年と言われる。ソーシャルテクノロジーの変化とともに人々はよりリッチなコンテンツを日常的に享受できるようになり、これからはVRやARがもたらす没入型コンテンツへの共有と移行していくことが予測されているが、「この移行はすべての企業にとってチャンスであり、課題でもある」と中里氏は提起する。
コミュニケーション方法が変わるということは、企業が発信するプロモーションやマーケティングの方法にも変化が生じるということ。そこには可能性と課題が混在しているのだ。
メタバースに発展するテクノロジーのビジネス活用が少しずつ見られるようになってきた今、中里氏はメタバースの構築におけるMetaの役割を「ハードウェア、ソフトウェア、そしてテクノロジーの開発をサポートしていくこと」とする。ハードウェアの中心にあるのは「Meta Quest2(メタクエスト2)」というオールインワンVRヘッドセットで、ソフトウェアとしては日本でも多くのビジネスシーンで活用されている仮想オフィス「Meta Horizon Workrooms」、北米でローンチ済みの交流プラットフォーム「Meta Horizon Worlds」がある。
さらに、メタバースへの架け橋として注目されるARについては、Instagramではこれまでに120万種以上のエフェクトが提供されており、ARが中心的な役割を担うキャンペーンも増えている。コロナ禍はARを活用した企業プロモーションが広がるきっかけになったとも言われ、新たなビジネスチャンスとしても期待されているそうだ。
最後に中里氏は、Metaのメタバースに関する取り組みの展望を次のようにまとめた。
「メタバースの世界はMeta一社で実現できるものではありません。弊社はエコシステムの構築に向けて政府、教育機関、様々な企業と連携し、課題や可能性を検討しています。経済的な機会創出、プライバシー問題への配慮を行い、安全で公正な場であるべきと考えています。そして、メタバースは一夜にして実現できるものではなく、5~10年はかかります。当面は既存のプラットフォーム上で没入感のあるソーシャル体験への橋渡しをする仕組み作りに注力していきます」(中里氏)
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※2022年12月31日まで視聴可能