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『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

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仕事観が劇的に変わる。長谷川氏に学ぶ「人生のプロマネ術」

世界のトップタレントを見てきた長谷川氏が育成を目指す「マーケター像」/MOON-Xの先にある人生の夢

 MarkeZine読者がキャリアに求めるものは何だろうか? P&G、楽天、Facebook Japan代表を経て、MOON-Xを創業した長谷川晋氏。自身の成長を貪欲に追い求めてきた長谷川氏のキャリアのベースには、「人生をプロマネ(プロジェクトマネジメント)する」という考え方があった。連載最後となる本稿では、人生のプロマネの中で長谷川氏が自身のテーマとして掲げてきた「人材育成」にフォーカス。MOON-Xで育成を目指している次世代のブランドマネージャーについて、グローバルで活躍できる人材像について、話を聞いてきた。

キャリアと学びの集大成として形成したMOON-Xの事業

MarkeZine編集部(以下、MZ):前2回から引き続き、長谷川さんの人生とキャリアについてお話を伺っていきます。前回は、MOON-Xを立ち上げるまでの長谷川さんのキャリアを振り返り、今の長谷川さんを形成している学びについて教えていただきました。Facebook時代に日本中を回って、日本のモノづくりの現場に触れたことがMOON-Xの事業につながっているというお話がありましたが、ここをもう少し詳しくお聞かせ下さい。

長谷川:Facebook時代の経験が現在の事業につながっていることは間違いありませんが、これまで経験してきたすべての経験とキャリアを掛け合わせる形でMOON-Xの事業はできています

MOON-X株式会社 代表取締役社長 長谷川晋氏
MOON-X株式会社 Co-Founder/CEO 長谷川晋氏

 P&G時代には日本・海外の地で、優れた製品やブランドがお客様の生活を豊かにしていることを実感しましたし、ブランド作りも経験しました。楽天ではEC、モバイルコマースの可能性や市場の広がりを肌で感じ、その後FacebookやInstagramというテクノロジーがグローバルで拡大していく様を最前線で見てきた。製品・ブランド作り、モバイルコマース、テクノロジー、地方創生、これらすべてがMOON-Xの事業コンセプトにつながっています。

MOON-Xの事業概要

・ブランド運営事業:生産者と消費者との共創を通じ、MOON-Xのブランド群を持続的に成長させていく。

MOON-X BRAND STUDIO:他社ブランドへ出資あるいは資本参加する形でMOON-Xファミリーに迎え入れ、共に成長することを目指す共創型のM&A事業。

・ブランド支援事業:ブランド運営事業で培ったノウハウと各プロフェッショナルのビジネスノウハウを結集し、ブランドを支援。支援先企業の持続可能な成長を実現する。

ブランドと人材を両輪で育成していく

MZ:MOON-Xは、2022年7月と9月に大型の資金調達を実施されました。1つ先のフェーズへ進んだ形でしょうか?

長谷川:そうですね。今回シリーズBで合計22億円の資金調達を実施しました。この目的は大きく2つで、1つはM&Aのための資金です。MOON-Xのポートフォリオに加わっていただくからには、そのブランドの価値へ正当なお支払いをすることが前提となります。魅力のある素敵なブランドにはやはりそれ相応の対価を支払う必要があり、そのための資金源として考えています。

 もう1つが人材への投資です。より多くのブランドを成長させるには、より多くの人材が必要となります。人材への投資と採用はとても重要です。

MZ: MOON-Xは創業以来「ブランドと人の発射台となる」というミッションを掲げており、これは長谷川さんが人生のプロマネの中で重要テーマとして掲げていた「人材の育成と輩出」にもつながってきます。

長谷川:はい。「ブランドと人の発射台となる」のミッションには、優れたブランドを次々と世界へ発射し大きく成長させていくという事業の核を成し遂げる過程で、これに関わる人材もどんどん成長させていきたい。そんな思いが込められており、人材育成は人生のプロマネでも自分のテーマとして掲げてきたものです。

 実際に、ここまで事業を展開する中で、様々な分野の専門家やプロフェッショナルな人材がMOON-Xに集まってきています。マーケティングの専門家もいれば、サプライチェーン、クリエイティブ、エンジニアリングなど多種多様な領域の専門家によるプロ集団が出来上がりつつあります。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/01/11 09:30 https://markezine.jp/article/detail/40353

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