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「好き」と「欲しい」を作る4つのHOWを解説 House of Instagram2日目をレポート

「インフルエンサーマーケティング」から「クリエイターマーケティング」へ

 続いて、Facebook Japan 相原留衣氏が「Instagramで実現する本質的なクリエイターマーケティング」というテーマで講演。好きと欲しいを作る4つのHOWのうち、「クリエイター」にフォーカスした内容だった。

Facebook Japan 営業部長 クリエイタータスクフォース 責任者 相原留衣氏
Facebook Japan 営業部長 クリエイタータスクフォース 責任者 相原留衣氏

 インフルエンサーに商品を送り、「#PR」のハッシュタグをつけて投稿してもらう――こうした従来のインフルエンサーマーケティングから進化した「クリエイターマーケティング」が昨今注目されている。

 Instagramが考えるクリエイターとは、「自らコンテンツを作り、発信し、それをコミュニティに広げ、マネタイズまで実現している」人たち。彼ら彼女らは、自分の言葉で商品やブランドの魅力を表現し、偽りのないメッセージを自身のファンへ届けてくれる。情報過多の時代となり第三者からの情報がシビアに取捨選択されるようになった今、クリエイターの力を借りることはマーケティングの重要テーマとなっていると言える。

クリエイターマーケティングでは、ブランドコンテンツ広告の利用が推奨されている。タイアップ投稿である旨がラベルで表示されるため、利用者への透明性を確保できるからだ
クリエイターマーケティングでは、ブランドコンテンツ広告の利用が推奨されている。タイアップ投稿である旨がラベルで表示されるため、利用者への透明性を確保できるからだ

 「ブランド、利用者、クリエイターの三者の共創によって、熱量の高いコミュニティが形成され、クリエイターマーケティングが価値を持つようになりました。ブランド発信の情報だけでなく、クリエイターのフィルターを通して商品の文脈価値をアピールすることは、広告主のビジネスを加速する重要なドライバーになる可能性があります」(相原氏)

 現に多くのInstagram利用者が、フォローしているクリエイターの投稿を見て、新しい情報、つまり「好き」と「ほしい」を発見しているのに加え、他のプラットフォームと比べても購買への影響が大きいという。クリエイターマーケティングの重要性だけでなく、クリエイターマーケティングを行う場としてInstagramが有用であることも示された。

広告主×クリエイターが語る、クリエイターマーケティング

 セッションの後半には、Facebook Japan 三浦せしる氏のファシリテーションのもと、HYPEBEAST JAPANの阿部勇紀氏、神葉俊輔氏、クリエイターのYURINO氏の3人をゲストに招いたパネルディスカッションが行われた。HYPEBEAST JAPANでは、YURINO氏を起用した動画コンテンツを制作した事例がある。その際に意識したポイントなどが共有された。

(左)Facebook Japan クライアントパートナー マネージャー クリエイタータスクフォース リード 三浦せしる氏(中央)HYPEBEAST Ltd. ブランドパートナーシップ シニアマネージャー 神葉俊輔氏(→)同社 編集長/マネージングエディター 阿部勇紀氏
(左)Facebook Japan クライアントパートナー マネージャー クリエイタータスクフォースリード 三浦せしる氏
(中央)HYPEBEAST Ltd. ブランドパートナーシップ シニアマネージャー 神葉俊輔氏
(右)同社 編集長/マネージングエディター 阿部勇紀氏
※YURINO氏はオンラインから登壇

 まず、Instagramが他のプラットフォームと違うのは「ビジュアルで見せられる点」であると阿部氏。YURINO氏は「ファッションやインテリア、コスメなど自分の好きなものがたくさん見つけられて、自分自身が発信しやすい場でもある。さらに、海外ともつながれる。一番好きなプラットフォーム」と話す。

 続いて、三浦氏が「本質的なクリエイターマーケティングとは何か?」と問いかけると、阿部氏は次のように話した。

 「作り込まれたビジュアルよりも、スマホで撮った写真のほうがエンゲージメントが高く出ることがあります。利用者が見たいのは、クリエイターの“素”や“生の声”です。写真や動画を撮影する時は、クリエイター自身が腹落ちしている状態で、自分の言葉で話してもらうことを意識しているので、台本などもありません」(阿部氏)

 さらに神葉氏からは、クリエイターマーケティングにおけるKPIの設定に対するヒントが提示された。

 「どうしても、数値として見えやすいフォロワー数やいいねの数に目が行きがちなのですが、今日明日の売上ではなく、5年10年先のLTVを見据えた長期的な取り組みが本来のあるべき姿です。これを念頭に置いてKPIも設定すべきだと思います。そのためには、少しずつ社内をエデュケートしていくことも必要です」(神葉氏)

たとえば、クリエイターを選定する時には、フォロワー数だけではなくそのクリエーターの世界観も踏まえた上で、総合的にプランニングすることが重要。フォロワー数に応じて、形成されているコミュニティの雰囲気や温度感もまた変わってくる
たとえば、クリエイターを選定する時には、フォロワー数だけではなくそのクリエーターの世界観も踏まえた上で、総合的にプランニングすることが重要。フォロワー数に応じて、形成されているコミュニティの雰囲気や温度感もまた変わってくる

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※2022年12月31日まで視聴可能

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/11/18 11:00 https://markezine.jp/article/detail/40435

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