電通PRコンサルティング内の研究組織である企業広報戦略研究所は、生活者が企業のどのような活動や事実に魅力を感じ、魅力がどのように伝わっているのかの分析を目的に「第7回魅力度ブランディング調査」を実施した。
同調査では、コーポレートブランドを構成する魅力を「人的魅力」「財務的魅力」「商品的魅力」に分類。それぞれで重視すべき6領域12項目(計36項目)を定め、「魅力度ブランディングモデル」として企業の魅力を分析した。
以下、調査結果の一部内容を紹介する。
2人に1人の生活者が「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」企業に注目
まず、対象企業200社に対して生活者が感じた魅力を集計した。すると、最も多かった魅力が「人的魅力」で全体の37.3%だった。次いで「商品的魅力(33.9%)」「財務的魅力(28.7%)」という回答が多かった。企業の総魅力量に関しては2021年に減少が見られたが、2022年は、2020年と同水準に回復した。
魅力の内訳を見ると、第1位は「ビジョンを掲げ、業界を牽引している(51.6%)」がランクインした。また上位5位までの項目が、4年連続で同じ結果となった。
商品・サービスを購入し、企業の魅力を感じた人は27%
次に「企業の魅力をどのようなところで見聞きしたか」を聞いたところ、1位は「商品・サービスを購入して(27.0%)」だった。2位は「テレビ番組(18.8%)」、3位「テレビCM(17.3%)」、4位「商品・サービスを試して(14.3%)」、5位「社員・店員などを通して(12.1%)」であった。
情報源のカテゴリー別に見ると、「リアル」と回答した人は51.5%と半数以上にのぼる結果となった。
企業の魅力認知後、7割以上が何らかのアクション
続いて、企業に対して最も魅力に感じる項目を認識した後の行動の有無について調査した。結果「特になし」を除いた73.1%が何かしらのアクションを起こしたと回答した。最も多かった回答は「企業の商品やサービスを購入または利用した(26.9%)」であり、「企業や、商品・サービスのウェブサイトを閲覧した(23.9%)」「家族や友人に話をした(14.9%)」と続いた。
魅力認知後のアクションを性・年代別で見ると、全体で1位となっていた「商品やサービスの購入または利用」は、男女ともにどの年代でも行われていた。一方「ウェブサイトを閲覧」は、男性20代(31.6%)と40代(29.2%)が高くなった。また3位の「家族や友人に話した」は女性の50代(20.3%)が高く、約5人に1人は周囲に話していることがわかった。
【調査概要】
調査対象:全国の20~69歳の男女10,000人※20業界(200社)のいずれかに魅力を感じている人(各業界500人)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年7月22日(金)~7月29日(金)
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