花王の3ブランドでツルハの広告を活用
アドインテはツルハホールディングスと協業し、オフラインデータを活用したDMP構築による、デジタル広告と融合したID-POS連動デジタル広告施策「ツルハグループアドプラットフォーム」を開発・提供してきた。
ツルハグループアドは独自開発したIoT端末「AIBeacon」でユーザーの許諾を得て取得した匿名加工情報と、ツルハホールディングスが保有するオンライン・オフラインのユーザータッチポイントのデータやID-POSデータなどをCDPに格納し、ユーザーの購買行動分析や購買体験向上を目指すもの。
両社は、同プラットフォームを利用する各種メーカーなどのクライアントの中から、販促施策だけでなく自社マーケティング活動にも活用している花王グループカスタマーマーケティングの事例を紹介した。
花王の製品を販売する花王グループカスタマーマーケティングでは、リアル店舗での購買行動をもとに配信ターゲットを選定、またID-POSデータを中心とした様々な数値を可視化する「ツルハグループアド」を様々なブランドで実施してきた。各ブランドでの事例は以下のとおり。
(1)サクセス
同カテゴリーの商品離反者などID-POSデータを分析しGoogle/Yahoo!などへ配信。配信対象者以外のサクセス購入者、同カテゴリーの前年同期比の販売個数がほぼ横ばいのところ、ツルハグループアド配信対象者の販売個数は約1.5倍の伸長。
(2)エッセンシャルザビューティ
類似商品購入者などID-POSデータを分析しGoogle/Yahoo!/各SNSへ配信。配信対象者以外のエッセンシャルザビューティ購入者、同カテゴリーの施策前後比の販売個数がほぼ横ばいのところ、ツルハグループアド配信対象者の販売個数は約1.2倍の伸長。
(3)ニベアDEO
併売商品購入者などID-POSデータを分析しGoogle/Yahoo!/各SNSへ配信。配信対象者以外のニベアDEO購入者、同カテゴリーにおける施策前後比の販売個数の伸長率が約1.3倍のところ、ツルハグループアド配信対象者の販売個数は約1.8倍の伸長。
博報堂、ファミマで映像の実証実験を実施
博報堂のプロジェクトチーム「HumanX(ヒューマンクロス)」は、東京大学大学院情報理工学系研究科の鳴海拓志准教授と共同で、クロスモーダル知覚(五感の相互作用)を活用した実証実験を開始した。
同実験では、映像に接触することで消費者のその場での行動にどのような影響を与えるかを検証する。
具体的には、「ビールのおいしさを増幅させる音楽」を映像化。視覚と聴覚の感覚刺激を組み合わせることで、映像に触れると泡感・炭酸感・のどごし感などビールを飲んだときの感覚を視聴者に想起させる。
映像は10月4日から31日までの期間、店頭デジタルサイネージメディア「FamilyMartVision」が設置されている全国のファミリーマート約3,000店舗で配信された。映像視聴による店舗内での感情変化や行動変容を検証し、今後の店舗体験の拡張可能性を検討していく。
アドビ、新CDOが就任
アドビは、Chief Digital Officer(最高デジタル責任者職/以下、CDO)を設け、西山正一氏が就任したことを発表した。
西山氏は2001年にアドビシステムズ(現・アドビ)のマーケティング本部に入社。Web製作アプリケーションやDTPアプリケーションの製品担当を経て、Adobe Creative Cloudのマーケティングを担当。また営業戦略部(現:DX推進本部)の立ち上げに携わり、現在はアドビの直販ビジネスおよび販売戦略立案の責任者を務める。
今後西山氏は、アドビの社内マーケティングから顧客管理までのデジタル業務フローをさらに高度化させる役目を担うとともに、アドビが事業モデル転換期に得た知見を社外に共有。同様に事業モデルの転換を考える国内の企業および行政組織の改革推進に寄与する役割を担っていく。
