11月24日、日経BPは「日経クロストレンド」が作成した「トレンドマップ2022下半期」を発表した。
同マップは外部アドバイザリーボード約50人の協力の下、「マーケティング」「テクノロジー」「消費トレンド」の3分野について中長期的に注目すべきキーワードをランキング化した。分析結果は、「現時点での経済インパクト」と「将来性」の2つのスコアでマッピングしている。
2022年4月に実施した前回調査と比較し、今回、将来性スコアが最も伸びたのは、マーケティング分野では「パーソナライゼーション」「CRM(顧客関係管理)」「CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)/DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」だった。
また、テクノロジー分野では「AI(人工知能)」「AR/VR/MR」、消費トレンド分野では「インバウンド消費」となった。
一方、経済インパクトは、マーケティング分野で「サブスクリプション型コマース」が上昇。消費トレンド分野でも「サブスクリプション消費」が躍進するなど、サブスクリプションサービスが生活に浸透していることがうかがえる結果となった。テクノロジー分野では「IoT」「5G(第5世代移動通信システム)」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」のスコアが上昇した。
さらに今回の調査では新たなキーワードとして、マーケティング分野の「リテールメディア」と、消費トレンド分野の「タイパ消費」「α世代」「越境EC」が追加された。
「リテールメディア」とは、小売事業者が持つ顧客の購買データや行動データを活用した新たな広告事業で、日本でもマツモトキヨシ、ヤマダホールディングスといった小売企業が取り組み、22年9月1日にはセブン-イレブン・ジャパンが専門部署のリテールメディア推進部を発足させた。こうした注目度の高さを反映し、同調査でもリテールメディアの将来性スコアは3.96と比較的高い水準となった。
「タイパ消費」とは、Z世代(1990年半ば~2010年初頭生まれ)を象徴する、費やす時間に対して得られる成果や満足感を高める「タイムパフォーマンス(タイパ)」重視の消費スタイルだ。Z世代に続く「α世代(2022年時点で12歳以下の世代)」もキーワードとして追加された。いずれも将来性スコアが4.00以上と高水準となった。
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