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エージェンシーに聞く、広告運用現場の改革最前線(AD)

使い手も驚くテクノロジーで54%の工数削減!電通デジタル×Shirofuneの業務改革の裏側

データ統合やレポート作成の効率化で54%の業務削減を実現

MZ:改めて、Shirofuneの概要についてお教えください。

菊池:アルゴリズムをベースにした、広告の運用自動化プラットフォームです。

 広告運用において人がやらなければいけない作業、たとえばレポート作成や分析、予算や目標の管理、調整などを、自動で行うツールです。

Shirofuneができること
Shirofuneが支援する領域を示した図。配信設計と改善施策の検討に労力を割けられる状態を作る

MZ:従来の広告運用の業務工数が大きく変わるのはどのような部分でしょうか。

菊池:一つ目はデータの統合です。

 複数のプラットフォームを活用する場合、プラットフォーム毎にそれぞれの計測データが発生します。クライアントによっては、GoogleAnalyticsなどのプラットフォームを横断した3rdParty計測データや、さらに自社独自の計測データを持っており、すべてを統合して正しい成果を可視化し、施策の最適化に活用しようとすると、膨大な工数がかかります。

 そこで、プラットフォームの配信データと成果のデータを統合し、丸ごと見られるように自動でパラメータの設定状況を解析し、成果データと紐付けるアルゴリズムを開発しました

 二つ目は、統合したデータを活用して自動分析を行う「変化分析レポート」です。

 自動分析では、まず二期間の間に起きた変化を分析します。たとえば今月の成果が先月より悪かった場合、マイナスの貢献をした要因が媒体なのかキャンペーンなのか、可能性をドリルダウンしていき、影響度の判定を行います。

 次に、影響度の高かった要因を深掘りしていくことで、変化が起きたタイミングや変更点などを特定し、仮説を立てた上でレポートとして自動でアウトプットを行います

レポート例
【クリックすると拡大します】
変化分析レポートのイメージ。主要因分析を示すレポートには変化時期と推定要因の説明テキストが自動で記載される

菊池:従来であれば人が時間をかけて行っていた分析を自動化することで、大幅な工数削減が可能です。

MZ:電通デジタルでは、Shirofune導入によってどのような効果が得られたのでしょうか。

岩崎:Shirofuneでカバーできる、データ統合やレポート作業について、いくつかのテスト案件で検証した際に、Shirofuneでカバーできる業務に関して54%の工数を削減できた、という数字が得られています。

 使用した機能別で削減の度合いに振り幅はありますが、レポート作成においてはShirofuneのレポート生成機能を活用して62%削減、分析/考察では変化分析レポートを活用して41%削減。さらに運用オペレーションでも自動入札機能を活用し、45%削減しています。

工数・心理的負担の両面を削減

MZ:定性的にはどのようなメリットがありましたか。

岩崎: 大きなメリットとして、第三者への依頼を挟まず、担当者自身で業務を完結できることが挙げられます。たとえばアウトソースですと必然的に外注先とのやりとりが発生しますが、Shirofuneを活用することで依頼せずに担当者自身で対応できる案件も増えています。コミュニケーションコストを大幅に削減できるので、圧倒的にスピード感が上がります。

 特にダイレクト案件では、毎日レポーティングを求められるケースも多く、かつ外部データの突合業務も要求されるため、誰かに依頼しているとスピード感が追いつかないことがほとんどです。人がやると1~2営業日かかる作業を2分でできてしまうので、徒歩と新幹線くらいの差がありますね

 クライアント様から追加提案を求められるプレッシャーの中、分析にかける工数を削減してクライアント様への向き合いに注力できるのは、心理的な負担を軽減する効果もあると思います。

MZ:実際によく使用される機能や、使用感についてお教えください。

岩崎:API連携していない、マイナーなメディアでも連携可能な「メディアコネクター」は重宝しました。当社の案件では複数媒体をクライアント様にご提案させていただくケースも多く、一つでも非対応のメディアがあると手作業の業務が発生するため、ツールとして使いにくくなってしまいます。

菊池:電通デジタル様のような大手の会社ですと、その分クライアント様の規模も大きく、やりたいことも多い。広告プラットフォームは、小さなものも合わせると100個以上存在しているので、そのすべてを統合してマネジメントするようなニーズはより強いと感じました。

岩崎:使用感については、かゆいところに手が届くというか、実際に現場で使う人の目線で作られているな、という印象です。現場からUIに関する質問がほぼ来ないですね。

菊池:我々の場合、使う人間と開発する人間が一緒なので、普通のシステム開発とは違うかもしれません。使い手として使いにくいものは作らないという力学が働くので、たとえばユーザー側への説明や注釈が結構必要になってしまいそうな部分は、予め裏側のアルゴリズムを複雑かつ優れた状態にすることで、ユーザー側への説明を極力減らせるようにしたりしています。

次のページ
副次的に得られたプランナー育成効果

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この記事の著者

坂本 陽平(サカモト ヨウヘイ)

理系ライター、インタビュアー。分析機器メーカー、国際物流、商社勤務を経てフリーランスに。ビジネス領域での実務経験を活かし、サイエンス、ODA、人事、転職、海外文化などのジャンルを中心に執筆活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/02/20 10:00 https://markezine.jp/article/detail/41105

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