ゲーム市場の拡大など、注視しているZ世代の動向
──Z世代をターゲットに展開したプロモーションやサービスには、どのようなものがあるでしょうか?
2022年にマリオットグループのセレクトホテルブランド「モクシー」で、AR技術を活用した期間限定のプログラム「Moxy Universe,Play Beyond“Moxy 遊んだもん勝ち!”(モクシーユニバース)」を展開しました。

これは、日本を含むアジア太平洋地域にある12軒のMoxyホテルで実施したものです。お客様には、ご自身のモバイルデバイスから自由に自分のアバターをカスタマイズいただき、チェックインしてからチェックアウトするまで、リアルとバーチャル2つの世界でホテルステイをお楽しみいただきました。バーチャル上でトライできるゲームを用意したり、無料宿泊券など商品獲得のチャンスを用意したりといった仕掛けも施しました。


アジア太平洋地域は、世界最大のゲーム市場です。このプログラムを通じて、ゲーム好きなZ世代とのエンゲージメントの構築およびブランド認知向上を図るとともに、SNSでの情報拡散なども狙い、結果多くのお客様にご利用いただけました。
また、Z世代を中心に流行している「ホカンス」のニーズをいち早く捉え、コロナ禍でも安心してお泊りいただけるような新しいベッド様式をいち早く導入したり、2022年の流行語にもノミネートされた「ヌン活」においても、各ホテルでSNS映えを意識したアフタヌーンティーを開発・提供したりしてきました。さらに「アロフト」と「モクシー」では、ユニバーサルミュージックとコラボし、「平成レトロ」をテーマに音楽イベントを実施するなど、“リアルイベント”の魅力を訴求する企画も2022年に実施しています。こうした施策の裏には、ソーシャルメディアや独自のデータベースを通して行っている日々の情報収集があり、新たなホテルでの楽しみ方をもっとご提案していきたいと考えています。
──今後Z世代向けのサービスやプロモーションをどのように拡充されていきますか?
デジタルネイティブなZ世代のお客様のニーズに対応できるよう、デジタルテクノロジーの活用をさらに進めていきます。「Marriott Bonvoy」などを通じたエンゲージメントの向上に加え、2021年より提供している自然環境や地域コミュニティを尊重した体験型プログラム「Good Travel with Marriott Bonvoy」の拡充など、若年層の趣向に合わせて多様なサービスを提供し、今後もZ世代を中心とした次世代の旅行者にも愛されるホテル運営を目指していきます。