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成果の出るオウンドメディア運用の秘訣とは──クイックな立案・検証でPDCAを高速で回す

オウンドメディアは「続ける覚悟」を持って取り組む

──一度は取り組んだものの、中止したという話も良く聞きます。そうならないためにはどうしたら良いでしょうか。

百々:オウンドメディア運用は「成果が出るまでに時間がかかる」前提を持って始めることが大切です。制作ペースにもよりますが、成果が見えるまでに1年ほどかかります。記事の本数にすると50~100本以上必要です。

 また最初からコンバージョンを成果指標とせず、フェーズごとに目標となる指標を変えていくことが重要です。はじめは記事公開本数などのアクション量を目標にすることがおすすめです。一定のペースでの記事公開が運用に乗れば、次にセッション数の向上を目指します。最後にセッション数とコンバージョン率を掛け合わせて見ていくのがよいでしょう。

株式会社PLAN-B マーケティング部 部長 百々雅基氏
株式会社PLAN-B マーケティング部 部長 百々雅基氏

──どのくらいの予算の見積もりをしておけば良いでしょうか。

百々:中途半端に手を出して途中でやめて成果が出ないのが一番もったいないので、1年は続けることを前提に予算を確保することが必要です。また毎月最低4本ほどは記事を公開しないと効果は出づらいため、そのリソースを用意しましょう。

──オウンドメディアの集客チャネルとしてSEOが挙げられますが、SNSとの使い分けについてはいかがですか。

百々:SNSでは受動的な情報収集、SEOは何か解決したい課題がある際の能動的な情報収集の場です。自社の商材ではどちらに注力すべきか、あるいは両方行うのか、持てるリソースから判断すると良いでしょう。ただSEOに注力することで、より自社が獲得したい顧客層へアプローチしやすい傾向はあると考えています。

松本:コンテンツの集客を行う場所は、自社のターゲットとしている層がどこで情報収集しているのかに合わせるのが良いと思います。「競合がやっているから自社もオウンドメディアやSEOに取り組む」「流行っているからSNSに取り組む」といった動きはおすすめしません。必ず自社のお客様の行動に沿って実施していく必要があります。

分析はスピーディにし、PCDAを素早く回す

──PINTO!の運用体制を教えてください。

松本:弊社ではSEOやインターネット広告、サイト制作など複数のプロダクトを扱っており各ジャンルの記事を作成しています。事業ごとのマーケティング担当者がどのキーワードを狙うのかを考え、執筆は外部のライターに発注しています。また構成案や執筆後の原稿は現場のコンサルタントがチェックをする体制にしています。

百々:コンテンツにおいて質を担保することが欠かせません。質を担保するには、現場経験がある人が関わることが重要です。一次情報をコンテンツに入れ込むことで質を上げたいので、すべてを外注することは難しいです。執筆や編集作業はお願いできても、戦略面やコンテンツ品質など事業理解が必要な領域は社内で担保することが求められます。

──成果を上げるために気を付けるポイントを教えてください。

松本:施策量が担保できる体制であることが大切です。キーワード選定などの戦略部分で差は出ますが、実行量がなければ戦略も、絵に描いた餅に終わってしまいます。しっかりと施策量を担保するために効率的な運用をすべく、何に時間をかけるかは強く意識しています。

 加えて公開した記事の振り返りをすることも重要です。どの施策が成果につながったかを見ていかないと、施策の方向性が合っているのか、次にやるべきことは何なのかを判断できません。

 PINTO!の運用ではリライトを行った後、成果から仮説が外れたら、追加施策を打つことが日常茶飯事です。実験し、振り返り、次につなげていくことを繰り返すことが成果を出すためのポイントです。

──振り返りはどのくらいのスパンで行うべきですか。

松本:メディアや施策によって適切なスパンは変わってくると思いますが、1週間~1ヵ月くらいになるでしょう。PINTO!では2週間ほどで見るケースが多いです。

百々:時間の使い方について、分析に時間をかける人も多いですが、検索アルゴリズムは変化も多く、何が正解かは時間をかけて分析してもわからない部分もあります。なので分析はある程度にして、ユーザーに向き合いコンテンツを作り、試行回数を増やすと良いでしょう。そして成果の振り返りを行い、次の仮説をたて、検証する。このようにPDCAサイクルをいかに早く回すかが、成果を出す上で一番大切です。

施策のPDCAを運用に乗せるSEOツール

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SEOツール「SEARCH WRITE」の活用で効率的に成果を上げる

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/03/06 11:00 https://markezine.jp/article/detail/41445

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