SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZineニュース

1ヵ月半でチャンネル登録者数10万人増!PIVOTに学ぶYouTubeレコメンド攻略法&分析Tips

登録者数を増やすための五大要素

――PIVOTのYouTubeチャンネルの登録者数は、開設から半年で10万人を達成するなど、確かな成果が出ています。登録者数を増やすための秘訣を教えてください。

 チャンネル登録者数を増やすための第一歩は、動画をより多くのユーザーに見てもらえるようにすることです。レコメンドによって、より多くのユーザーのホーム画面に動画が「おすすめ」として表示されます。動画がレコメンドされるために担当者が意識すべきポイントは以下の五つです。

1.インプレッション数
2.サムネイルクリック数(≒CTR、総再生回数)
3.総再生時間
4.評価数(高・低評価のアクション数)
5.コメント数

 評価数とコメント数については、個々の視聴者の判断に委ねられる部分につき、運営側ではなかなかコントロールしづらいです。そのため、当社ではインプレッション数とサムネイルクリック率、総再生時間の改善に注力しています。なお、総再生時間については「視聴維持率」と「視聴平均時間」に分けて分析することが肝です。

 その理由には、レコメンドの仕組みが大きく関わってきます。たとえば、動画の尺が20分と60分の動画で視聴維持率がどちらも30%の場合、YouTubeは尺の長い60分動画のほうを「より良質な動画」だと判断します。

 一方、視聴平均時間を評価軸にすると判断は逆になります。20分動画と30分動画の視聴平均時間がいずれも6分だった場合、動画の尺が短いほうは視聴平均時間が伸びにくいため、20分で6分の視聴平均時間を獲得できている前者のほうが「良い動画」だとYouTubeは判断するのです。このように視聴維持率と視聴平均時間に分けることで、総再生時間だけでは把握できない動画の尺ごとの評価についても確認することができます。

チャンネル登録者数がインプレッション数にも影響

――では、実際どのようにデータを分析しているのでしょうか?

 PIVOTでは、一つのコンテンツに対し公開から24時間後までのデータを時間別で出しています。見ている指標は「インプレッション数」「視聴回数」「視聴維持率」「平均視聴時間」「CTR」です。各動画におけるそれぞれの指標の1、2、3、4、5、6、12、24時間後の数値をチェックしています。

PIVOTでは、1、2、3、4、5、6、12、24時間後に区切って
インプレッション数、視聴数、視聴維持率、視聴時間、CTRを見ている

 当社では、配信している全数百本のコンテンツに対し、この分析を実施しています。その結果、ベンチマークに基づきある程度の予測が立てられるようになるのです。「この20分動画は公開から1時間で●●の視聴維持率、××のCTRを獲得できた。であれば、おおよそ△△のインプレッション数を数時間後には獲得できるだろう」という予測です。

 ベンチマークを決めておくと、動画の改善策にもつなげやすいです。ベンチマークと比較して数値が低い場合、サムネイルのCTRが悪かったのか、あるいは視聴維持率が悪かったのかを分析し、改善を進めます。一方で、ベンチマークよりも数値が高い場合も同様に、サムネイルが良かったのか、視聴維持率が良かったのかを検証し、次回の施策において成功事例として評価していきます。

 これを繰り返していくと、YouTubeからレコメンドされる確率が向上し、多くのユーザーのホーム画面に表示される可能性が高まります。チャンネル登録者数の増加にもつながるでしょう。

 また、インプレッション数を1時間、2時間と区切って見ていくことで、実はもう一つの指標も浮かび上がってきます。それが、チャンネル登録者の「エンゲージメント」です。

次のページ
見えない数値「エンゲージメント」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
MarkeZineニュース連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

釘﨑 彩子(クギサキ アヤコ)

 2019年からマーケティング・広告の専門出版社で編集者として勤務。広報・PR分野を中心に編集業務にあたる。2022年よりフリーランスのライターに。媒体問わず、マーケティング、広報、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2023/04/07 09:00 https://markezine.jp/article/detail/41686

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング