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シンプルだけどやり切るのは難しい。長谷川晋氏が語る「自分の伸びしろを最大限に高める3つの秘訣」

学びを蓄積するために、長谷川氏が取り入れている方法

 2つ目の秘訣「Stock(蓄積すること)」について、長谷川氏は「日々考えたことや学んだことを蓄積し、振り返る状態にしておくべき」と話す。

 我々は、日々の仕事や生活の中で様々なことを考え、学び、気づきを得ているはずだ。そのうちどれだけを自身のものとして蓄積できているだろうか? 10年前、自分はキャリアについて何を悩み、考え、どのような判断をしたか? この5年間で自分が仕事を通じて得た大きな学びを3つ挙げるとしたら何か? 

 すぐに答えられない人が大半なのではないだろうか。

 「答えられない=みなさんが怠惰であるということでは決してありません。人間の脳は、学んだことの大半を忘れるようになっています。だからこそ学んだことを成長に繋げるために、蓄積する仕組みを作ることが大切なのです」(長谷川氏)

 長谷川氏の場合は、2004年から紙のノートに「人生ノート」を綴っている。毎年人生プランを踏まえて、どのような1年にしていくのかを書き出し、日々の考えや学びを蓄積する場として活用しているそうだ。加えて、業務に関する知見をまとめた「マーケティングノート」もつけており、研修で学んだことや先輩や上司からの教訓、書籍を読んで得た気づきなどをメモしている。

長谷川氏の人生ノート
長谷川氏の人生ノート

 「蓄積することと同じくらい、見返すことも重要です。僕自身も1年に2回ほどノートを読み返して、気になるところに線を引いてみたり、コメントを入れてみたりします。そうして咀嚼してはじめて学びになる。僕の場合は紙のノートを使っていますが、方法は何でもいいと思います。自分に合う形で日々の学びを蓄積し、定期的に見返して咀嚼することは、成長を加速する上でとても大事だと感じています」(長谷川氏)

チャレンジングなチェンジを歓迎する気概を持とう

 最後に3つ目の秘訣「歓迎(Welcome)」とは、人生に訪れるチェンジやチャレンジを歓迎するマインドを持とうということだ。長谷川氏は、変化は甘いものではないとした上で、それでもなお歓迎する気概を持つべきだと語る。

 「僕自身、これまで大きな変化をいくつも経験してきました。どの変化も決して甘くなく、何度も追い込まれました。海外への転勤など予期していなかった変化も、転職や起業など自ら選んだ変化も、どれも甘くはなかった。ですが、今振り返ってみると、自分が飛躍的に成長したのは、変化を乗り越える時だったんです。やはり、多くの人は追い込まれないと本気を出さない。追い込まれると本気を出して成長し、輝く。成長には、それくらいのチェンジとチャレンジが必要なのです。ならば、チャレンジングなチェンジを歓迎して受け止めるくらいが良いでしょう」(長谷川氏)

 これまで長谷川氏が所属してきた外資系企業では、「ストレッチアサインメント」と呼ばれる、今の実力では厳しそうなポジションを任せる機会があったという。そして、当人にとってチャレンジングな仕事を任された時、周囲はポジティブな空気感で応援をするのだそうだ。チャレンジのその先に必ず成長があることをみんな理解しているからだろう。

 「これからの時代、チェンジは歓迎しようがしまいが、いずれにせよ頻繁に起こります。変化に対して、何もリスクを取らずに静観するようでは、むしろ失敗する可能性が高い。変化に流されるのではなく乗りこなす。ひいては自ら変化を起こしにいく気概を持ちましょう。そうやってチャレンジをともなうチェンジを歓迎し、成長のチャンスに変えていくのです」(長谷川氏)

 自身の経験に基づいて成長を加速させるための秘訣を語った長谷川氏は、視聴者に向けて次のようなメッセージを伝え、セッションを締めた。

 「ここまで色々お話ししてきましたが、実は今回話した3つの秘訣が最も大事なことだとは思っていません。本当に大切なのは、今日の話をきっかけにみなさんが自分の意思で自分の成長と向き合うことです。自分の成長を加速させるための答えは、自分にしか導き出せない。しっかり自分と向き合ってほしいと思います」(長谷川氏)

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この記事の著者

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

HubSpot Japan 日本語ブログ編集長。CMS制作会社の営業職に従事した後、Webマーケティングメディア「ferret」の立ち上げから参画し、ライター・副編集長を経て独立。「MarkeZine」や「ITMediaMarketing」「AMP」など複数のビジネスメディアで執筆活動する傍ら、BtoB、BtoC複...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/04/07 08:00 https://markezine.jp/article/detail/41808

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