マイナビは、従業員100人以上の企業に勤務する全国の22~65歳の男女と、人事・労務・企業内の健康経営担当者を対象に行った「企業と従業員の健康課題への認識に関する調査」の結果を発表した。
企業側の約5割は従業員の健康課題解決に「取り組んでいない」
従業員が自身の健康面で気になっていることは、「運動不足」が最多で39.9%。続いて「ストレス」が35.2%、「肥満」が24.2%となり「特に気になることはない」を除くと、約7割が健康面に何かしらの不安を抱えていることがわかる。
一方、企業側による従業員の健康課題解決のための取り組みについて、50.0%の企業が「取り組んでいない」と回答。
多くの従業員が健康課題を抱えている反面、課題解決に取り組む企業は多くない状況がうかがえる。
従業員の3割以上がメンタル面での不調を感じている
次に従業員に対して、メンタル面で不調を感じることがあるか聞いたところ、「はい」と回答したのは33.4%で、そのうち仕事への影響を多少なりとも感じている人は85.8%となった。
メンタル不調への対策を聞くと、「何もしていない」が最多で37.0%、続いて「ウェブでできることを調べた」が25.6%、「医療機関を受診」が24.2%だった。
メンタルヘルスに課題を感じつつも、自分自身で対策ができていない従業員も一定数いることがわかる。
女性の約2割が「キャリア形成で何かあきらめた経験がある」と回答
キャリアを築く上で、女性特有の健康課題や症状が原因で何かをあきらめた経験のあると答えた女性は21.4%となった。具体的にあきらめたことを聞くと、「正社員として働くこと」が8.1%と最多で、「出産・育児」が5.3%、「希望する職種で働くこと」が4.5%、「昇進・昇格」が4.3%などと続いた。
女性が健康課題を抱えながらキャリアを築くために必要と感じたサポートとしては、「受診や休暇が取りやすい制度設計」が50.4%、「上司や部署内のサポート」が29.7%、「業務分担や人員配置の考慮」が24.7%などとなった。
【調査概要】
期間:2023年3月13日(月)~2023年3月14日(火)
方法:インターネット調査
対象:従業員数100人以上の企業に勤務する全国の22~65歳男女、人事・労務・企業内の健康経営担当者
機関:GMO
有効回答数:1,076人(従業員100人以上の企業に勤務する全国在住の22~65歳の男女722人、人事・労務・企業内の健康経営担当者354人)
【関連記事】
・大塚製薬とクオン、健康・栄養・食生活やサプリメントをテーマにしたファンコミュニティを開設
・約70%が値上げを実感、物価高でも「自分の健康」と「お祝い事」への金額に変化なし【CCCMK調査】
・認知から購入まで、オンライン接点が多い商品は「美容・コスメ」「ダイエット・健康」【電通デジタル調査】
・博報堂、女性の健康課題視点で企業の事業構想を支援するプログラム提供へ
・SMBC、家族のお金・健康を見守る「ファミリーネットワークサービス」をリリース