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アドビのコンサルタント3名が考えるマーケターが押さえるべき「10の手法」

制作工数をかけず、かつ施策につながる有益なマーケティングレポートの作り方とは?

 マーケターは日々、データ分析やレポート作成など様々な業務に追われている。その結果、業務をこなすので手いっぱいになり、肝心の顧客体験の改善などに十分注力できていないケースが散見される。そこで今回、アドビのマーケティングコンサルタント3名に「マーケティング業務をいかに効率化して成果に結びつけるか」をテーマに取材。本連載では、その取材内容を4回にわたってレポートする。

単純作業はツール導入で自動化

――昨今、多くのマーケターが抱えている課題について教えてください。

橋本:マーケターの皆様は様々な課題を抱えていると思いますが、特によく耳にするのが「ツールやソリューションの高度化にともなう課題」です。

(左)アドビ プロフェッショナルサービス事業本部 ビジネスコンサルティング本部
プリンシパルビジネスコンサルタント 橋本 翔氏
(中央)同部 ビジネスコンサルタント 飯島 亮介氏
(右)同部 シニアビジネスコンサルタント 梅澤 朋央氏

橋本:以前は、マーケターのデータ活用に関する業務はSEOや広告施策の効果検証が中心でしたが、最近では経営層から突然CDPの導入を指示されたり、「トレンドだから」と業務へのAI/ML(マシンラーニング)の活用を求められたりするケースが増えています。しかし、CDPやAI/MLの業務への活用法がイメージしづらく、我々に相談に来られるケースが増えています。

 また、ChatGPTなどAIの活用領域が拡大しているため「単純なタスク処理ではなく、よりクリエイティブな領域で価値を発揮しなければAIに仕事を奪われる」といった危機感を抱いているようです。

 そこで肝となるのが業務の自動化/効率化です。データ集計やレポーティングといった単純作業はツールを導入して自動化することで、よりクリエイティブな他の業務にリソースを割けるようになります。

マーケターが押さえるべき「10の手法」

――しかし、ツールを導入しただけですぐに業務を効率化できるものなのでしょうか。

橋本:いいえ、ツールを使いこなし、実際に業務効率化につなげるにはそれなりのノウハウが必要です。また、データ基盤の構築やツールの発展的活用にはIT部門との連携が欠かせません。そのためにも、まずはマーケターの社内における存在感を高める必要がありますが、マーケティング部門の成果の見える化には課題を感じている企業も多いようです。

 こうしたマーケターの“あるある”課題に対しては、以下の「10の手法」が有効だと私は考えます。

1. データ集計・レポーティングの業務を自動化すべし
2. ビジュアライズを工夫し、アクショナブルなレポートを作成すべし
3. 業務上、不必要なKPIは削ぎ落とすべし
4. マーケティングに関するデータの定義や見方をまとめたドキュメントを作成すべし
5. マーケティングに関する研修は参加者にとっての面白さを重視すべし
6. 高マーケティングスキルの社員とのコミュニケーション機会を増やすべし
7. マーケティングオートメーションの活用によりメール配信を自動化すべし
8. 分析・最適化の業務に対して積極的にAI/MLを活用すべし
9. どのクリエイティブ/デザインが良いかは机上で考えずにA/Bテストすべし
10.無駄な打ち合わせを減らし、分析・最適化の業務時間を増やすべし

橋本:今回は、この10の手法に沿って話を進められれば、と思います。

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この記事の著者

丸山 篤(マルヤマ アツシ)

大学卒業後、SI企業のSEを経て、1996年よりマイナビ。マイナビでは、PC月刊誌、書籍、マイナビニュースで編集を担当。マイナビニュースではエンタープライズチャンネル編集長、マーケティングチャンネル編集長、企業IT編集長、IT編集部長を務める。2023年4月にマイナビを退職し、フリー。現在、ASCII.jp、マイナ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/06/29 09:00 https://markezine.jp/article/detail/42521

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