SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

アドビのコンサルタント3名が考えるマーケターが押さえるべき「10の手法」

メール開封率向上の鍵は「時間」!最適な時間帯と送り切る“熱意”が重要


 マーケターは日々、データ分析やレポート作成など様々な業務に追われている。その結果、業務をこなすので手いっぱいになり、肝心の顧客体験の改善などに十分注力できていないケースが散見される。そこで本連載では「マーケティング業務をいかに効率化して成果に結びつけるか」をテーマに、アドビのマーケティングコンサルタント3名を取材。第3回では、顧客情報の収集法やメール開封率アップの秘訣、AI(人工知能)/ML(機械学習)の活用法について語ってもらった。

MAツールはサブチャネルとも連携させよう

――連載もついに第3回となりました。引き続き、橋本さん、飯島さん、梅澤さんに話をうかがっていきたいと思います。

(左)アドビ プロフェッショナルサービス事業本部 ビジネスコンサルティング本部
プリンシパルビジネスコンサルタント 橋本 翔氏
(中央)同部 ビジネスコンサルタント 飯島 亮介氏
(右)同部 シニアビジネスコンサルタント 梅澤 朋央氏

――これまで、マーケターの“あるある”の課題に対して有効な「10の手法」を6まで見てきました。今回は「7. マーケティングオートメーションの活用によりメール配信を自動化すべし」からうかがっていきたいと思います。まず、MAツールをどのように活用すれば良いか、ポイントを教えてください。

マーケターのデータ活用に関する“あるある”の課題に対して、橋本氏は「10の手法」が役立つと語った

橋本:まず、MAツールを使うことで、業務効率化が図れるマーケティング業務を定義しましょう。マーケターには様々なミッションが課せられますが、そのうちの一つである「社内外を問わず多様な層に対して、“最適な情報”を届けること」において、MAツールは特に有効です。

 そして、ツール活用の際のポイントは、「これまで手動で行っていたあらゆるメッセージ配信を自動化すること」です。昨今のMAツールはメールのみならず、LINEやSlackなど様々なツールと連携ができます。そのため、自社のメインチャネルのみならずサブチャネルとも連携しておくと良いでしょう。ただし、MAルーツを活用して必要以上に多くのメッセージを配信してしまうと、開封率や既読率が下がってしまうので、パーソナライズによる配信者と関連性の高いメッセージの配信を心がけましょう。

ペルソナ設計は「手動」、セグメント分類は「自動」で

――MAツールを活用するには顧客情報の登録が必要ですが、効率の良い情報収集法はありますか。

梅澤:顧客情報の収集は、大々的なキャンペーンやイベントを活用して一気に集めるのが私の経験上、最も効率的でした。そして、データマイニングにも自動化が有効です。手作業で一つひとつの情報を精査し、スプレッドシートに入力していては時間がいくらあっても足りません。企画段階からSNSやLINEと連携したキャンペーンに設計しておくことで、情報を取り込む際の時短を意識しましょう。

――顧客情報を基にセグメンテーションする際のポイントを教えてください。

橋本:セグメンテーションに関しては、顧客の属性情報に加えて、顧客の行動に基づいたスコアリングが非常に重要です。ユーザーの行動履歴を注視してみてください。たとえば、とあるユーザーが「ベビー・キッズ用品」を頻繁に検索していたら「その家庭には幼い子供がいるな」など、顧客属性に対する仮説を立てられます。

 BtoBであれば、サービスの契約に関するQ&Aや料金表を閲覧しているユーザーのスコアを高く設定することで、受注につながりそうな顧客の情報を担当営業にリアルタイムに通知するなどして、お客様への訪問の優先順位を最適化することができます。

 行動履歴から顧客のペルソナおよびセグメントを設計する作業は手動になりますが、顧客の行動や属性情報に基づいて最適なセグメントに分類する部分も、AI/MLで自動化できます。たとえば、セグメントを四つ設定し、それぞれで打ち手を変えようと思っている場合、各セグメントにどの顧客が該当するのかを学習データを基に自動で識別してくれます。その結果、それぞれの顧客に最適な打ち手を実行できるわけです。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
古くなった顧客情報を更新したい!その手立ては?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
アドビのコンサルタント3名が考えるマーケターが押さえるべき「10の手法」連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

丸山 篤(マルヤマ アツシ)

大学卒業後、SI企業のSEを経て、1996年よりマイナビ。マイナビでは、PC月刊誌、書籍、マイナビニュースで編集を担当。マイナビニュースではエンタープライズチャンネル編集長、マーケティングチャンネル編集長、企業IT編集長、IT編集部長を務める。2023年4月にマイナビを退職し、フリー。現在、ASCI...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2023/09/14 22:23 https://markezine.jp/article/detail/43310

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング