データによるマーケティング支援を行うGlossomは、「スマートフォンでの情報収集に関する定点調査」2023版の結果を公開した。
スマホの利用時間は減少もサービス利用率は増加
まず、スマートフォンでの「SNS」「サーチエンジン」「メディア」における情報収集について、1日の平均利用時間は132.1分に。2022年(136.4分)から4分ほど減少した。「動画サブスク」「ライブ配信」を加えた5サービスの利用時間も、2023年(185.2分)は2022年(190.3分)と比べ少なかった。
各サービスの利用状況を見ると、「ライブ配信」以外は2022年と比較し利用率が上昇。反対に、いずれも利用時間は前年比で減少した。
10代のSNS利用時間が大幅減少
次に、SNSの利用時間と利用率を調査した。2023年の利用率は、2022年と比較し5.1ポイント上昇する結果に。
また性別・年代別で見ると、15~19歳のSNS利用時間は大幅に前年比で減少した。一方で20代は男女ともに微増し、30代男性は大きく増加。利用率は、30代を除いて男性では各年代で大きく伸長した。
Instagramは30代以上を中心に伸び、TikTokは幅広く拡大
続いて、SNSを種類別に分析。LINE・Instagram・YouTube(無料)・Twitter・TikTok・Facebookの利用状況を見ると、TikTokが5.6ポイント、Instagramが5.1ポイントの利用率をそれぞれ伸ばした。
InstagramとTikTokの利用率を年代別・性別で比較すると、Instagramは女性30代・50代や男性50代と、比較的高い年代の利用率が伸びた。一方、TikTokは男性40代を除くすべての性年代で利用率が増加した。
またSNSでアカウントをフォローする理由を調べると、「友人や知り合いのアカウント」のフォロー率はFacebook・Instagram・TikTok・Twitterのいずれのサービスでも低下。反対に「企業公式アカウント」「インフルエンサーアカウント」のフォロー率は上がる傾向が見られた。
動画サブスク利用は増加、ライブ配信は減少
動画サブスクの利用率は、2022年に低下したものの2023年は55.0%となり、2021年の水準に戻った。ライブ配信は前年比で3.0ポイント減少した。
性別・年代別で調べると、ライブ配信の利用率は男女20代を除いてすべての年代で利用率が低下。反対に、動画サブスクの利用率は男女の30代と50代で特に伸長した。
動画サブスクを「Amazon Prime Video」「TVer」「ABEMA」「NETFLIX」などサービス別に見ると、利用率上位サービスは前年比で見ても伸びた結果に。また「NHKオンデマンド/NHKプラス」「YouTube(有料)」も、2020年以降大きく利用率を伸ばした。
【調査概要】
調査対象:日本全国のスマートフォンを所有する10代~70代男女
標本構成:男性806名、女性788名(10代から70代まで各110人前後)
回答者数:2023年調査1,594名、2022年調査1,540名、2021年調査1,442名、2020年調査1,442名、2019年調査2,060名
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査時期:2023年調査は2023年3月24日(金)~3月27日(月)、2022年調査は2022年5月25日(水)~5月27日(金)、2021年調査は2021年5月26日(水)~5月28日(金)、2020年調は2020年6月11日(木)~6月13日(土)、2019年調査は2019年5月31日(金)~6月3日(月)
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