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イベントレポート

2022年度は約1億3,000万件の広告素材を非承認に ヤフーとJAROの広告品質に関する記者説明会

暮らしのレスキューサービスで消費者トラブルが増加

 次に一条氏は、社会情勢に合わせた対応を紹介。それが、国民生活センターが「近年、消費者トラブルが増加している」と指摘する「暮らしのレスキューサービス」に関するものだ。なお、暮らしのレスキューサービスは、日常生活のトラブルに事業者が自宅などを訪問して提供するサービスのこと。

 国民生活センターが公表している暮らしのレスキューサービスに関する消費者トラブルの例として、次のようなものが挙げられる。

1.トイレ修理でのトラブル:トイレ修理で「390円から」のネット広告を見て依頼したら、55万円の請求を受けた

2.害虫・害獣駆除でのトラブル:コウモリ駆除の見積もりを依頼したが、契約を断れない状況にされ、作業内容もずさんだった

 こうした事態に対し、政府は近年トラブル防止のための注意喚起を消費者に行っていたという。ヤフーでは、2022年10月から暮らしのレスキューサービスの広告を出稿している一部の広告主を対象に、本人確認の強化を実施。「消費者トラブルに関する情報が複数確認された場合にはアカウントの停止措置を行う」と広告主に通知したそうだ。

ブランドセーフティ違反件数は約2,200件

 2022年、政府は「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律(以下、透明化法)」の規制対象にヤフーを含む複数のデジタルプラットフォーム事業者を指定。この法律は、消費者データの取り扱い方などに関する情報共有を事業者に適宜求めるものだ。

 政府から指定を受けたことで、ヤフーは広告審査基準や情報の取り扱い方などをまとめた特設サイトを公開。透明化法の情報開示項目に沿いつつも、わかりやすい表現で情報開示を行っているという。

 ブランドセーフティ対策として、ヤフーでは「広告配信ガイドライン」を設け、広告が配信されるYahoo! JAPANや提携パートナーのサイトを対象に、人の目とAIで24時間体制の監視パトロールを行っている。このパトロールを今後も継続・強化していくと一条氏は語る。

2022年度下半期には、ブランドセーフティに違反した結果、ドメイン全体の停止に至った例が約2,200件ありました。この数は、上半期の約800件から約2.6倍に増加していますが、その要因は当社のパトロール審査の強化にあります。このように、今後もユーザー、広告主、提携パートナーからの意見も取り入れ、良いバランスを保ちながら、ガイドラインや取り組みのアップデートを行っていきたいと考えています」(一条氏)

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この記事の著者

宮田 浩平(編集部)(ミヤタ コウヘイ)

MarkeZine編集部。香川県出身。2016年に時事通信社入社、広島支社、岐阜支局で勤務。2019年から広告・マーケティングの専門メディアで編集者。主にPR・ブランディングやプロモーション領域の取材を担当。2022年5月から現職。企業のサステナブルやDE&Iを軸にした取り組みに興味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/20 09:00 https://markezine.jp/article/detail/42754

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