ユーザーの好意的なコメントを拾えたことが、継続につながった
MZ:具体的にどのようなことをしたのでしょうか。
古谷:池ハロでは、協賛をしていただきました。協賛とは、各カルチャーやコミュニティのインサイトから広告主様のマーケティングを後押しする企画を弊社で検討し、提案・実行するものです。
キヤノンMJさんの池ハロの協賛では、「ガチ撮影エリア」というブースを設置し、ドワンゴ側でキャスティングしたコスプレイヤーを自由に撮影できる企画になっています。本ブースに来られる方はほとんどがカメラユーザーで、最新機材に触ってみたい方も多いので、キヤノンMJさんの最新機材の貸し出しも行うことで集客にもつながっています。今では、キヤノンMJさんがこの企画をしていることを認知している人も増え、毎年楽しみにしてくださる方も多いです。
MZ:キヤノンMJ様の、取り組みの手ごたえを教えてください。
矢嶋:コスプレの写真を撮る人、撮られる人の声がたくさん聞けたことが大きかったです。これは普段弊社で主催しているイベントと全然違う点でした。また世間から見ると、弊社はいわゆる「堅い」会社だと思われている自覚はあったのですが、イベントを実施してみると、想像以上に反響が良くて驚きました。
SNS上などでネガティブなコメントはあまりなく、むしろ「キヤノンがやってくれるんだ」「最新のカメラを貸してくれるってよ」と好意的に受け止めていただけました。キヤノンとしてのブランディングにもつながっていく手ごたえがあり、それなら来年もまたやろうという話になっていきました。
古谷:イベントが実施される際、良くあるのが「ユーザーがどう捉えているのかわかりづらい」点です。しかしニコニコのソリューションを使うとそれが可視化できます。こうしたユーザーの声が見えることはキヤノンMJさんにとって新鮮だったのではないかと思います。
直近のトレンドと企業の新製品や課題を絡めた提案が可能
MZ:キヤノンMJ様は池ハロに7年も連続して協賛されていると伺っています。その魅力を教えてください。
矢嶋:10年前と比べてカメラを取り巻く環境は大きく変わりました。現在、我々のコアのお客様は50代・60代の方なので、若年層に対してキヤノンというブランドを浸透させていくために社内で色々検討が進められています。池ハロの協賛をした結果、発話量自体ものすごく多かったですし、発信している人の多くが20代・30代の若年層だったので、継続していく1つのポイントになりました。
また、ドワンゴさんからは、毎年直近のトレンドと弊社の課題を絡めて、素晴らしい提案をいただけているのも大きいです。たとえば、コロナ禍のときに行った「ソーシャルディスタンス撮影会」では、本来、寄りで撮るコスプレイヤーさんを、望遠レンズを使い距離を取って撮影する企画を提案いただきました。
弊社がその年に新製品として望遠レンズを発売していたので、そのPRも兼ねた企画で、時流的にも商品的にもタイムリーな組み合わせでお見事でした。こういった驚きも、7年取り組みが続いている秘訣な気がします。