博報堂DYHDと博報堂、博報堂DYMPの共同研究プロジェクト・コンテンツビジネスラボは、「コンテンツファン消費行動調査2023」を実施。結果を基に、アニメや音楽など全11カテゴリー・計1,200超のコンテンツに関する「リーチ力・支出喚起力ランキング(※)」を発表した。
※リーチ力は、コンテンツが1年間に到達可能な人数を示す。支出喚起力は、コアファンが1年間に関連市場に投じる金額。これらはコンテンツビジネスラボが開発した独自指標だ
コロナ禍以降、コンテンツへの支出額が最大に
消費者のコンテンツへの年間平均支出額は、前年調査から7,874円増加し、6万8,527円に。コロナ禍以降、最高額を記録した。
リアルイベントやレジャー、ファンクラブ市場は回復傾向
各カテゴリーの推計市場規模を見ると、最多割合を占めたのは「リアルイベント(9,010億円)」に。次点として「パッケージ(6,098億円)」が挙がった。なお、リアルイベントのほかに、「レジャー」や「ファンクラブ」の市場では、2022年から回復基調にある。
“象徴的な瞬間”を逃さないコンテンツが支出を呼び込む
リーチ力/支出喚起力ランキングを見ていく。まず、リーチ力ランキング1位は「鬼滅の刃」で、2年連続首位となった。一方、支出喚起力ランキングでは「ポケットモンスター」がトップに(2022年調査では4位)。
鬼滅の刃は、テレビアニメの放送や劇場での過去作品の再上映、新商品やコラボ商品の継続的な販売により、多くの人々の目に触れ続け、結果として高いリーチ力が維持できているという。
支出喚起力ランキングでは「接点を充実させてきた中で“象徴的な瞬間”を逃さずヒットにつなげたコンテンツのランクアップが目立った」とコンテンツビジネスラボ。たとえば、1位のポケットモンスターでは、2022年は家庭用ゲーム機向けに新作ソフトを2タイトル発売する重要な年となったが、その発表などの節目にSNSでトレンド入りするなど、話題化に成功。いずれも大ヒットを記録したという。
【調査概要】
方法:インターネット調査
対象者:全国の15~69歳の男女(全国7エリアを性年代別人口構成比で割り付け)
サンプル数:1万
時期:2023年3月10日(金)~3月15日(水)
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