TVerの一社提供番組で、通常広告ではできない仕掛けに挑戦!
MZ:TVerにおける実際の取り組み内容について聞かせてください。
小川:まずは予約型と運用型、両方の動画広告を出稿しました。TVerは完全視聴率(最後まで視聴した人の割合)が非常に良く、完全視聴単価も優れています。
ただ、もう一歩踏み込んだ挑戦をしてみたいと感じていたところ、TVer側から「一社提供番組を作りましょう」とお話をいただきました。KINTOがリーチしたい顧客層と、TVerが新たに獲得を狙うユーザー層をかけ合わせることで「褒めゴロ試合」という完全オリジナル番組ができあがりました。
MZ:「褒めゴロ試合」を作っていくうえで、意識したことはありますか?
小川:最終的な目標を「KINTOへのより深い興味」に置いていたので、クリエイティブ的な仕掛けを多く作りました。番組とコラボした広告や、MCの方に番組提供紹介をしていただいたり、表示するロゴも毎回自由に変形させたりと、普通の企業広告では難しい内容にもチャレンジできましたね。
企画のゼロ段階から参加したことで、顧客層がよく見ているコンテンツの傾向やちょうどいいコンテンツ本編の尺などの話し合いをTVer側の方々とできたことも、非常に大きかったです。テレビと違ってTVerではコンテンツ本編の尺も自由に変えることができますから。
結果的に、SNSなどで「CMさえも気が抜けないコンテンツだ」と評判になり、1分間の広告でも飛ばされずに見ていただけるようになりました。また「褒めゴロ試合」の内容としてはゲストが一つのテーマをひたすらほめる番組となっていますが、取り上げるテーマのファンの方々からも好意的な声が多く寄せられましたね。さらにTVerでは、広告の接触者と非接触者の検討度や興味度の違いについて詳しい振り返りができるのも特徴です。
毎年大胆にテーマを変え、クリエイティブに反映
MZ:御社では「褒めゴロ試合」以外にもCTV(コネクテッドTV)でのCM出稿をされていると思います。クリエイティブのコンセプトやテレビCMとの作り分けについても伺えればと思います。
曽根原:お客様にどんな風に認識されているのか、現状を振り返りながら毎年大胆にテーマを変えていく。それがKINTOの取り組みのオリジナリティになっていると思います。
弊社が創業した2019年当時は、当初の予算配分は圧倒的にテレビ中心でした。2022年からはTVerをはじめ、デジタル施策でサービス内容の訴求へ。2023年は課題へのアプローチをテーマに、お客様がどのファネルにいても動画に触れられるようにしています。潜在的に需要があるお客様にはSNSを通じてアプローチを。興味喚起の段階では車が欲しいけど悩んでいるお客様にフォーカスし、「KINTOなら解決策がある」といった訴求をクリエイティブに反映させています。

小川:テレビCMとCTVでの広告コンテンツの作り分けとしては、両者で趣向をガラッと変えていますね。テレビCMでは人気の俳優さんたちに出演いただきましたが、デジタルではインパクト狙いのコアな内容にしています。
「近東(きんとう)先生シリーズ」は、1話から4話まで続くドラマ仕立ての広告です。TVerの視聴者はドラマ好きな方が多いので、面白がって見ていただくうちに自然とKINTOのサービス内容が頭に入る、という仕掛けですね。