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第106号(2024年10月号)
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MarkeZine Day 2023 Autumn

「推し消費」をする若年層のインサイトとは?「ドデカミン」のVTuberコラボ施策からひも解く

 若年層を中心に大きな影響力を持ち、近年目にする機会が増えているバーチャルYouTuber(VTuber)。彼らを起点とした「推し消費」や、企業とのコラボ施策で話題になるなど、インフルエンサーとしての発信力にも注目が集まる。MarkeZine Day Autumn 2023では、VTuberとのコラボ施策を実施したアサヒ飲料の高橋氏と玉置氏、そしてマクロミルの三島氏が登壇。効果につなげるポイントや、ファンの購買行動の裏側を解説した。

影響力が拡大しているVTuber

 本セッションでは、アサヒ飲料でコンビニエンスストアとの取組強化に向けた営業バックアップ業務を担当する高橋賢氏、同社でブランド全体の販促企画に携わる玉置明日美氏、そしてマクロミルでデータベースサービスの企画開発を担当している三島大輝氏が登壇した。

 「バーチャルYouTuber(VTuber)」とは、2Dまたは3Dのアバターで配信活動を行うYouTuberを指す。2016年に登場して以来、企業やバーチャルイベントの広告塔になったり専門のプロダクションが誕生したりと、ビジネスの規模が拡大している存在だ。

 2022年のYouTubeスーパーチャット(投げ銭)ランキングでは、Top10の8割がVTuberで占められている(出典:Playboard「Most Super Chatted Channels in Japan」)ことからも、影響力が見て取れる。

「推し活消費」との親和性の高さに注目

 このように大きなパワーを持つVTuberとのタイアップ施策を考える企業やマーケターも増えている。施策を考える際は「どのような層にアプローチできるのか」「どのような訴求が有効的なのか」などを把握する必要がある。そのためには、まずVTuberファンの特徴を理解することが大切だ。

 マクロミルの三島氏は、同社のYouTubeチャンネルの登録ファンを分析・可視化するサービス「FanDataBase」を用いて調査した、VTuberファンの特徴を紹介した。なお今回は「VTuberファン=登録チャンネルの中にVTuberチャンネルがある人」と定義している。

株式会社マクロミル デジタルマーケティング本部 テクノロジー&デジタルプロダクツ部 パネルデータプランニンググループ マネジャー 三島 大輝氏
株式会社マクロミル デジタルマーケティング本部 パネルデータプランニンググループ マネジャー 三島 大輝氏

 「VTuberファンの属性は、動画・SNS・ゲームを長時間利用している10~20代の学生が多い、という傾向があります。より詳しく見ていくと、YouTubeのヘビーユーザーで『YouTube Premium』加入率も高い他、LINEよりもX(旧Twitter)の利用時間が長いといった特徴があります。また熱中しやすく、自分で情報収集した上で気に入ったものを買う、購買意欲の高い層でもあります」(三島氏)

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 これらの特徴から、VTuberファンは「推し消費」と非常に親和性の高い価値観を持っていることがわかる。さらに、ファンはX(旧Twitter)を情報取集と口コミなどの発信の両方に使っているため、Xを活用した施策が有効だといえる。また若者、特に学生は可処分所得が高くないため、趣味・興味以外にお金を使うことが難しく、コラボなど趣味が広がる形での商品訴求が効果的であることも三島氏は強調した。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/12/20 08:00 https://markezine.jp/article/detail/43613

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