Amazon Adsとの取り組み
MarkeZine編集部(以下、MZ):2022年8月、アイスタイルとアマゾンジャパンは業務資本提携を締結しました。はじめにこの目的からお聞かせいただけますか。
田中:Amazon様は、1999年の創業時から当社がお客様への価値提供の在り方や企業としてのスタンスに共通するものがあると感じていた企業の一つです。2022年のタイミングで業務資本提携に至ったのは、お互いの強みを活かすことで、一社だけでは実現できない色々な取り組みができるのではないかと考えたためです。
MZ:現在までにどのような取り組みを進められてきたのでしょう?
田中:複数の取り組みを並行して推進しています。たとえば、Amazonで開催されるイベント「Amazonプライムデー」に合わせて、@cosmeでもコラボレーションイベントを開催したり、@cosme内における反響をまとめたランキングなどのコンテンツをAmazon内にも掲載することで、Amazonの利用者にも商品を選ぶ際の参考にしていただいたりしています。今日お話しする「@cosmeオーディエンスパッケージ」もその取り組みの一つです。
リアル店舗を持つ@cosmeと、圧倒的な流通量を持つAmazon Ads
MZ:Amazon Adsとの取り組みにおいて、アイスタイルが活かせる自社独自の強みとは、どういったものでしょうか。
田中:当社には、メディアの「@cosme」、ECの「@cosme SHOPPING」、リアル店舗の「@cosme STORE」や旗艦店の「@cosme TOKYO」「@cosme OSAKA」というオンラインとオフラインを横断したお客様との接点があります。これを踏まえて、私が考える@cosmeの最大の強みは、オンライン・オフラインを問わず、お客様が商品を探したり購入したりする際のインサイトを持っていることです。
商品を実際に購入する場所はお客様自身が選ぶものであり、多くのお客様は認知してから購入に至るまで、オンラインとオフラインを行き来しながら比較検討されます。
特に化粧品業界では、コロナ禍でEC化が加速したとは言っても、「やはり実際に商品に触れて、試してから購入を決めたい」と考える方が多く、リアル店舗が高い価値を持っています。そのため、当社がオンラインはもちろん、オフラインのお客様のインサイトも持っているということは大きな強みだと思います。
MZ:では、Amazon Adsとの取り組みにおいて、アイスタイルから見たAmazonの強みはどこにあると思いますか?
田中:数多くある中であえて選ぶとすれば、言わずもがなAmazon様は世界最大級のオンラインストアであり、圧倒的な流通量を持っていらっしゃいます。そして、その文脈に留まらず、「Amazon Prime Video」など幅広い側面でサービスを展開されており、ライフスタイル全般で包括的な体験価値をお客様に提供されています。
そんなAmazon様の中で広告ソリューションを提供するAmazon Adsと一緒に取り組みを進めることで、我々が持つお客様のインサイトがより効果を発揮できるようになるのではと考えました。