コンビニ決済の活用で若年層の機会損失を防ぐ
――具体的に、現在はStripeをどのように活用されていますか?
増田:「IRIAMおトクチャージ」という、リスナーさんが「ギフト」と呼ばれる配信を盛り上げたりライバーさんとコミュニケーションを図るアイテムを送るために使うサービスで、Stripeを活用しています。
――実際にStripeを導入して、効果のほどはいかがでしょうか?
増田:2022年9月に導入後、売上は順調に伸びています。2022年10月と2023年10月の売上比較では、約2.4倍の取扱高になっています。
導入時の選定ポイントとなったコンビニ決済に関しては、「IRIAMおトクチャージ」の決済全体の約20%を占めています。若年層やカード利用を好まないユーザーさんにもご利用いただくことにつながり、ビジネスの機会損失も防げていると言えるでしょう。また、コンビニ決済はカード決済に比べて一度にまとまった購入をするユーザーさんが多く、1回あたりの平均決済金額がカード決済比で約2倍となっています。このことからも、カード決済を利用しないユーザーさんに向けた決済手段として機能していると考えています。
収益に大きな影響も、「何も起きない」の重要性
増田:加えて決済周りで「何も起こらない」が当たり前になっていることも、評価に値すると思います。開発からプロダクトローンチまではもちろん、ローンチして1年強経った現在でも決済領域に大きなトラブルはありません。
平賀:「何も起こらない」を評価していただけるのは非常に嬉しいですね。システムが定期メンテナンスや不具合で止まる時間は、日本では業界平均で1年間に15日分ほどと言われています。企業規模によっては、数億円単位で収益に影響を受けてしまうでしょう。
Stripeはテクノロジーを活用することで、事業者様が安全かつ安定した状態で事業を展開できるようにしています。たとえばオーソリ成功率に関しても、不正利用対策を適用しつつも業界内トップ水準での高い成功率をグローバルで実現しています。
また、Stripeでは1秒間に20,000以上の決済処理の API リクエストを99.999%処理するだけでなく、定期メンテナンス等の時間を年間合計約5分以下で維持するなど、事業者様が決済を止めることなく事業運営を継続できる環境を提供しています。
開発からローンチまで、手間なくスピーディーに
――2022年9月に導入されたとのことですが、検討から導入、運用までの流れをうかがえますか。
増田:一連のプロセスは2022年1月から始まり、2022年9月上旬にプロダクトローンチをしました。
具体的には、Stripe含め国内外決済サービスを5社ほど比較し、比較検討から契約の締結までが約3ヵ月。決済フローを構築するためのコンポーネント「Stripe Elements」を利用したプロダクト開発に約4ヵ月、そしてテストや実際のローンチに向けた準備に約1ヵ月かけました。実際開発を始めてからは、スピーディーにスムーズに進められたと感じています。
――平賀様から見て、Stripeの活用や導入フローについて、特徴的だと感じる部分や他社でも取り入れられる点があれば教えてください。
平賀:基本的に事業規模やフェーズに関係なく、どのような事業者様もダッシュボードですぐに利用を開始できます。申込書の記入や提出が不要であるほか、見積もりや審査を待つ必要もありません。無料かつメールアドレスのみでテストが可能です。ノーコードツールやシンプルなSDKを提供しているため、決済にまつわる開発工数を最大限圧縮できます。
また、製品連携を考慮したデザインのため、決済以外の請求書やサブスクリプションなどともスムーズに連携できるほか、料金体系の変更やサブスクリプションビジネスへの転換、マーケットプレイスやプラットフォーム化なども、システムのリプレイスなしで実現できます。
Stripeにお任せいただくことで、事業者様はシステム開発や運用の負荷を軽減し、事業に専念することが可能です。企業を取り巻く環境が刻一刻と変化する中、システム開発や新規ビジネスの立ち上げに時間をかけることはできません。Stripeのソリューションは、事業者様が変化に対応するだけでなく、A/Bテストやスモールスタートをするための柔軟性を提供しています。