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再燃!BtoC のコンテンツマーケティング

社内の出来事はすべてコンテンツになる⁉キリンが語る、魅力的なオウンドメディアを続ける秘訣

 BtoCのコミュニケーションにおいて、企業のメッセージをファンに深く届けられるオウンドメディア。様々な企業が取り組む一方、効果的なコンテンツ作成や運営の継続性などの課題に頭を悩ませる担当者も少なくない。本記事では、公式noteやオウンドメディア「KIRINto」で発信を行うキリンホールディングスに取材。SEO記事とは一線を画す、質の高いコンテンツを提供し続ける同社のオウンドメディアについて、重視する考え方や取り組みの秘訣を聞いた。

従業員の生の声を届ける公式note

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずは、自己紹介をお願いいたします。

平山:Webメディアやファンコミュニティの立ち上げなどを長年行ってきて、2018年からキリンホールディングス(以下、キリン)にジョインしました。「KIRINto」や公式noteの立ち上げに関わり、現在はオウンドメディアの企画全般とSNS領域のリーダーを務めています。

キリンホールディングス株式会社 コーポレートコミュニケーション部 平山高敏氏
キリンホールディングス株式会社 コーポレートコミュニケーション部 平山高敏氏

戸所:2010年にWebサイト担当になり、SNS運用なども経験した後、現在は「KIRINto」のコンテンツ企画・サイトデザイン、キリンコーポレートサイトの全体リーダーを務めています。

平尾:私は2011年に入社してから、営業一筋でキャリアを歩んできました。2023年の春に「社内公募制度」でコーポレートコミュニケーション部へ異動し、「KIRINto」と公式noteのコンテンツ企画、公式Xアカウントを担当しています。

MZ:キリンでは公式noteで様々なコンテンツを発信されています。立ち上げに至った背景やコンセプトを教えてください。

平山:公式noteは、作り手の思いやCSV経営、魅力ある従業員を紹介することで、キリンに対する好意形成や愛着を醸成する目的で2019年にスタートしました。

 noteは、20~30代かつソーシャルイシューに関心の高い読者層が多いプラットフォームです。実際に現場で働いているキリン従業員の生の声を届け、「キリンはいい会社だな、だからキリンが好きだ」という読後感を目指しています。元々はキリンビールの公式アカウントという位置付けでしたが、2021年からはグループ全体を見渡すメディアへと拡大しました。

過去と未来、現在を見つめるオウンドメディア「KIRINto」

MZ:オウンドメディア「KIRINto」はいかがですか。

平山:「KIRINto」はよりコーポレートサイトに近く、キリンの“ど真ん中”の思いを伝えるメディアを目指して、2019年に立ち上げました。私たちの事業でまだ伝えきれていない部分をストーリー仕立てでユーザーに伝えながら、キリンの歴史を振り返りつつ現在地を見つめ直し、未来を見据えるコンテンツを意識しています。

 このコンセプトを実現するために外部の視点が必要だと考え、「KIRINto」の第1回ではエッセイストの澤田康彦さんをお招きし、クラフトビールブランド「SPRING VALLEY BREWERY」の企画立案に携わったマスターブリュワーの田山と対談いただく記事を企画しました。

 以降も、様々な領域で活躍されている方に、コンテンツに登場いただいています。「KIRINto」ではキリンのユーザーに対して改めて自己紹介をするような、自社のコンセプトや思いをきちんと伝えるメディアを意識して運営しています。

「KIRINto」第1回記事(https://kirinto.kirin.co.jp/article/alc/community/20191025/より)
「KIRINto」第1回記事(https://kirinto.kirin.co.jp/article/alc/community/20191025/より)

MZ:公式noteと「KIRINto」、ともに様々な部署の従業員・元社員の方が登場されているのが印象的です。コンテンツ制作の際、意識していることは何でしょうか。

平山:公式noteは、ソーシャル・パーソナル・プロセスの3つの視点を意識して運営しています。まず、ソーシャルの観点で「noteの読者が関心の高いものは何か」を考えます。

 その上で、キリンの従業員たちが今までの人生の中でどのような逡巡があり現在の仕事をしているのか。そうした個人に迫るコンテンツ作りを意識しています。これが、パーソナルとプロセスの部分です。公式noteの記事を見ていただければその人の仕事がわかる、「代名詞」のような記事になればと日々取り組んでいます。

 一方「KIRINto」は公式noteよりもレイヤーを上げて、会社やカルチャー・DNAを見続け、醸成に影響を与える役員層に主にスポットを当てています。

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この記事の著者

太田 祐一(オオタ ユウイチ)

 日本大学芸術学部放送学科を中退後、脚本家を目指すも挫折。その後、住宅関係、金属関係の業界紙での新聞記者を経て、コロナ禍の2020年にフリーライターとして独立。現在は、IT関係を中心に様々な媒体で取材・記事執筆活動を行っています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/12/15 09:00 https://markezine.jp/article/detail/44274

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