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インフルエンサーマーケティング最前線

視聴者に“不義理のない”コンテンツ作り クリエイター「ナカモトフウフ」に学ぶタイアップ成功の秘訣

コンテンツの質は「どれだけ共感を生めるか」で判断

——お二人が通常の動画も含めて、コンテンツの質を高めるために意識されていることは何かありますか。

 自分が元々カメラマンだったこともあり、1年前くらいまではいかに綺麗な映像かどうかがコンテンツの質の判断軸になっていました。視聴者や企業がインフルエンサーに求めるものは映像のクオリティではなく、共感性・信頼性・おもしろさなどのテロップにある事に気づきました。

 だからこそ、私達YouTuberが作るコンテンツの質は、視聴者の皆さんにどれだけ共感してもらえるか、どれだけ心を動かすことができたのかどうかだと、現在では考えています。そのため、カメラの前で自分達の感情が動く瞬間や、努力の瞬間などをコンテンツしてお届けし、いかに多くの方に共感してもらえるかを大事にしています。

 その結果、2022年の2月頃までは約200万回だった動画の月間再生数が、2023年12月現在では、月間で約6,000万回以上再生されるようになりました

登録者数が83万人を超えたYouTubeチャンネル

——判断軸が変わってからタイアップ動画の面で感じた効果は何かありましたか。

 やはり通常の動画で多くの視聴者さんに共感してもらえるようになったことで、「ナカモトフウフが紹介しているなら良さそう」と興味を持っていただける要因になっているのではないでしょうか。

——素をさらけ出すようになると、コメント欄などにいわゆる“アンチ”と呼ばれるような方が現れるのではと心配になるインフルエンサーや企業もいると思います。対策について、お二人はどのように考えていますか。

 初めは自分の素の部分や考えに対して否定的な意見が付くことに対しての恐怖はありました。しかし今では、否定的な意見はあって当然のもので、それすら逆手に取ってコンテンツ化するのが楽しくなっています

 人それぞれにバックグラウンドがあるので様々な意見が出てくるのは至極当然のことです。その中で、自分達が「腹が立つ」と思えば不利益になりますし、「そういう考え方もあるのか」と受け入れればコンテンツ作りにとって利益にもなります。その対応を見ていたファンが「おもしろい対応しているな」と思ったりしてくれれば最高だよねって思っています。

マッチしない訴求はしない 大事なのはクライアントにも視聴者にも“正直な対応”

——ナカモショッピングのコーナーでタイアップ動画を作成する際に視聴者に対して意識されていることは何かありますか。

  “とにかく正直に”ということを徹底しています。動画を見ている皆さんにとって、その動画が案件かどうかは関係ありません。そのため、どんな種類の動画であろうと私達の本心を届けることが一番重要だと考えています。

——企業との向き合い方としてはどんなことを意識されていますか。

 企業さんに対しても同じで、案件に対して正直に向き合うことを大事にしています。具体的には、担当の方から「商品のこの部分を訴求して欲しい」といった要望があったとしても実際に自分が使用してみて、視聴者層とあまりマッチしていないと感じたら正直に「この部分は訴求しないほうが良いと思います」とお伝えするようにしています。

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タイアップの第一条件は「クリエイターと視聴者の関係」を壊さないこと

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この記事の著者

土屋 典正(編集部)(ツチヤ ノリマサ)

法政大学法学部を卒業。MarkeZine編集部に所属。

 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/01/30 09:00 https://markezine.jp/article/detail/44321

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