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スペシャルドラマが話題に!サントリー×フジテレビが行った、ブランドを深く伝えるテレビドラマ活用

 フジテレビは2024年9月25日、フジテレビ系列でスペシャルドラマ「最寄りのユートピア」を放送。神尾楓珠が主演、北香那が共演した同ドラマは、Xでトレンド入りするなど大きな反響となった。本記事では、フジテレビと、協賛したサントリーの担当者にドラマ放送に至る裏側やねらい、反響について話を伺った。

サントリー×フジテレビでスペシャルドラマを放送

──2024年9月25日に、サントリーとフジテレビがタッグを組み、スペシャルドラマ「最寄りのユートピア」を放送されました。本ドラマは、どういった形で企画されたのでしょうか。

栗原:今回サントリー様が、当社が主催する若手脚本家育成を目指す、「ヤングシナリオ大賞」に賛同してくださり「ドラマと一緒に、新しいコミュニケーションができないか」と、お声がけがあったのがきっかけでした。

 今回のドラマ企画は、その2023年の受賞者4名から企画脚本を集め、審査。選出された脚本をサントリー様の1社提供番組としてフジテレビ系列・全国ネットで放送していく形を取りました。

 審査の結果、片岡陸さんの企画が選出され、今回の脚本家として本ドラマに参画いただきました。

──どういったドラマなのでしょうか。

栗原:「最寄りのユートピア」は、夢と現実のはざまで葛藤する男女が出会い、2人の時間がもたらす奇跡のストーリーです。

 神尾楓珠さんが務める工藤隆司は、ミュージシャンとして成功することを夢見て路上ライブを中心に活動するも、自身の才能への自信がどんどん薄れていました。そんな時、北香那さんが演じる木崎夕莉と出会います。彼女は一見、順風満帆に見えながらも、いつも心に満たされない思いを抱えていました。不器用な2人が、“お酒”と“音楽”とともに過ごすことで次第に心を通わせていき、それぞれの人生に希望を見いだしていく姿を描く物語となっています。

ヤングシナリオ大賞とは

 1987年に創設された、テレビドラマで活躍する若手脚本家を募集・育成するためのシナリオ公募のこと。ドラマ・映画制作の現場に携わるフジテレビ関係者メンバーで厳正に審査。受賞作品は、フジテレビにてドラマ化される。一連の流れを通し、脚本家として活躍する人材を育成していくことを目的としている。同大賞は、将来性のある脚本家を発掘・育成する若手脚本家の登竜門と言われ、2020年には一般社団法人「放送人の会」が主催する「放送人グランプリ2020」を受賞した。

左:サントリー株式会社 宣伝部 課長 中村勇介氏<br />新卒でリクルートに入社。営業、メディアプロデューサーなどを経て、2012年サントリーへ。以来、一貫して宣伝部に従事している。現在は、宣伝ブランドマネージメントのチーム統括を行っている。<br />右:株式会社フジテレビジョンドラマ・映画制作局 ドラマ制作部 栗原彩乃氏<br />入社時よりドラマ制作部に所属。助監督として勤務したのち、アシスタントプロデューサーを経てプロデューサーへ。プロデュース作品には、連続ドラマ「ブルーモーメント」(2024)、「ナンバMG5」(2022)などがある。
左:サントリー株式会社 宣伝部 課長 中村勇介氏
新卒でリクルートに入社。営業、メディアプロデューサーなどを経て、2012年サントリーへ。以来、一貫して宣伝部に従事している。現在は、宣伝ブランドマネージメントのチーム統括を行っている。
右:株式会社フジテレビジョンドラマ・映画制作局 ドラマ制作部 栗原彩乃氏
入社時よりドラマ制作部に所属。助監督として勤務したのち、アシスタントプロデューサーを経てプロデューサーへ。プロデュース作品には、連続ドラマ「ブルーモーメント」(2024)、「ナンバMG5」(2022)などがある。

20代・30代を中心に、テレビドラマでブランドメッセージを伝える

──どのような背景からフジテレビに声をかけたのでしょうか。

中村:情報量増加や、お客様の興味関心・情報タッチポイントの多様化によって、従来の広告手法だけではお客様へブランドメッセージが届きづらくなっているように感じています。そのため当社は、お客様から愛される魅力的なブランド広告制作を追及していくことに加え、新しいブランドコミュニケーションを模索しています。

 今回、フジテレビ様の若手脚本家による新作ドラマへ協賛させていただくことになりました。

──今回の企画のねらいはどういったところにあったのでしょうか。

中村:サントリーとしては既存の手法とは異なる形で、若者の人生を応援するような取り組みをしたいと考えました。そこで今回のターゲットは、20代~30代の若年層に設定した形です。

 また、(ドラマ)コンテンツとコラボする上で、コンテンツの魅力最大化を第一に置きながら、ブランドが魅力的に見えてくるような設計にしたいと考えました。具体的には、「若者に共感され、人生の応援歌となるようなドラマ」で、その中で「お酒ブランドが魅力的に見えてくる」ものを目指したい、とフジテレビ様とお話していました。

栗原:新しいドラマの形を模索していた当社としても、サントリー様と共創することで新しい形のドラマが作っていけるのではと思いました。今回は、20代~30代にお届けしたいというお話もあり、当社としても視聴者様の裾野を広げる良いチャレンジになればと考えました。

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/08 07:30 https://markezine.jp/article/detail/44436

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