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Jリーグクラブが学生と共創!「U-23マーケティング部」に学ぶ、Z世代コミュニケーションのポイント

 Jリーグに所属するプロサッカークラブ・モンテディオ山形では、2023年より「U-23マーケティング部」を始動。クラブとともに高校生・大学生約40名がマーケティングプロジェクトに取り組んできた。本記事では、同社のプロジェクトを担当した山﨑氏と、U-23マーケティング部のメンバーにインタビュー。それぞれの視点から企業とZ世代のコミュニケーションの在り方や、両者が共創することで実現できる価値を探った。

Jリーグクラブが学生40名と取り組む「U-23マーケティング部」

MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに自己紹介をお願いいたします。

山﨑:アドテクノロジー事業の会社を経て、スポーツ業界に入りました。現在はJリーグクラブのモンテディオ山形で、集客を中心とした各種施策の設計や新規取り組み、アライアンスなどマーケティング全般を担当しています。

我妻:慶應義塾大学 総合政策学部に所属しており、研究会ではまちづくり関係を学んでいます。大学で地域創生を勉強していることに加え、山形県出身でモンテディオ山形が元々好きだったこともあり、取り組みに参加しました。

成松:慶應義塾大学 商学部で人事を中心に研究しています。出身は山形ではなく横浜ですが、サッカーが好きでモンテディオ山形の取り組みに関わるに至りました。

株式会社モンテディオ山形 山﨑蓮氏(左上)、「U23マーケティング部」メンバー 我妻里莉氏(右上)、成松泰志氏(下)
株式会社モンテディオ山形 山﨑蓮氏(左上)、「U23マーケティング部」メンバー 我妻里莉氏(右上)、
成松泰志氏(下)

MZ:2023シーズンから始動したプロジェクト「U-23マーケティング部」について、ご説明をいただけますか。

山﨑:U-23マーケティング部は、23歳以下の学生から成るマーケティング組織です。山形の学生とそれ以外の地域の学生とが半々ほどの割合で構成されており、全国各地からメンバーが集まっていることが特徴です。2023シーズンは40名ほどのメンバーで活動しました。

 近年、山形県に限らず地方都市から若者が流出してしまう問題が深刻です。また、サッカークラブの顧客層の年代が上がってきているという課題もあります。そんな中、若者に地域に関心を持ってもらうことを目的として、2023年の1月から取り組みをスタートしました。

山﨑氏のnote「『U-23マーケティング部』を通して、Jクラブが見つけた若い世代との共創の形とは」より
山﨑氏のnote「『U-23マーケティング部』を通して、Jクラブが見つけた若い世代との共創の形とは」より

山﨑:人材育成もU-23マーケティング部の目的の一つです。今の若年層は、コロナ禍でコミュニケーションが希薄化してしまった世代です。彼らにはプロジェクトを通して、マーケティングスキルだけでなく、本気で仲間と何かに取り組む経験を得てほしいという思いがありました。

モンテディオ山形がU-23マーケティング部を作った理由

MZ:発足に至った経緯や背景について、お聞かせください。

山﨑:モンテディオ山形では2022年に、高校生を対象にしたマーケティングプロジェクトを実施しました。結果、若年世代の発想や新たなファン層の獲得など非常に得られるものが多いと感じました。

 さらに、このプロジェクトはJリーグが実施している「シャレン!(社会連携活動)」という取り組みでアワードを受賞したことから、社会的にも必要とされている活動だとわかったのです。これらの経験を経てプロジェクト構想が始まり、高校生だけではなく大学生も含める形でU-23マーケティング部がスタートしました。

MZ:U-23マーケティング部メンバーのお二人からは、プロジェクトへの応募を決めた理由や経緯、どんなことを期待して参加されたのかを教えていただけますか。

我妻:私がU-23マーケティング部に応募した当時は大学1年生で、新しい大学生活や一人暮らしが始まった中「自分は何を頑張っているのか、何がしたいのかがわからない」と迷っている時期でした。その時にメンバー募集を知って応募し、スタッフの方との応募者面談を通して、本気で取り組んでみたいと思うようになりました。

MZ:大学入学時点では既にコロナ禍だったと思いますが、影響はいかがでしたか。

我妻:高校時代はずっと水泳を頑張っていましたが、コロナ禍のために直前に大会が中止になってしまいました。頑張りきれていない、不完全燃焼な気持ちがあり、同時にそれをコロナ禍のせいにしていたのではないかという後悔もありましたね。

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/01/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/44478

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