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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

【特集】2024年の消費者インサイト

シニア層の消費行動から見えた5つのトレンド

2024年はつながり消費、旅行、ギフト、デジタルが加速

──2024年のシニア層の消費行動では、どのような変化が起きると考えていますか。

 つながり消費に注目しています。具体的には、旅行、ギフト、デジタルの3つの動きが加速していくと考えています。つながり消費に関しては、孫と推し活の話もありましたが、コロナ禍を経て人とのつながりの大切さに気付き、自分の周りにいる人たちとの時間を大事にする動きが強まっています。

 1つ目の旅行に関しては、海外旅行含めて需要が増えていくと考えています。また、これまではパッケージツアーなどある程度行程が決まっているものが選ばれがちでしたが、デジタルを駆使して個人で行きたい場所を調べてテーマに沿った旅行をする人が増えていくと思っています。

 2つ目のギフトに関しては、元々シニア層は女性を中心におもたせやお土産をあげる文化があります。あげるものもデパートのお中元などではなく、より気軽なギフトや自分が食べておいしいと思ったカジュアルなものを渡す消費が増えていくと予測しています。

 3つ目のデジタルは、#インスタグランマのようにSNSで能動的に社会や人とつながるシニア層が増加する動きと、ツールとして利便性を追求していく動きの2つがより顕著になると考えています。今やシニア層ではLINEを使った連絡も当たり前になっています。一方で、Eメールの活用は減っています。アプリの取捨選択が進んでいく可能性が高いです。

シニア発で下の世代に波及する商品作りを

──最後にここまでのトレンドや予測を踏まえて、マーケターがシニア層にアプローチする際のアドバイスをお願いします。

 まず、シニア層と区分した商品開発やプロモーションには気を付けたほうが良いですね。あからさまに「シニア層向けです」という商品にしてしまうと、「馬鹿にされている感じがする」「私たちのことをわかっていない」などの反発を受けるケースが出てきます。

 そうではなく、シニア世代にとって便利で使いやすいものを作り、それが下の世代にも波及していく流れにできると良いと思っています。シニア層は家事や旅行などあらゆることに関してベテランと言えます。そのため、自分たちが良いと思ったものは下の世代にも伝えていきたいと考えています。

 そして、シニア層は未来に対して種まきを始めていると思っています。その種をいち早くキャッチアップして、企業がそれに対応した商品を開発する。このシニア層と企業の間でのキャッチボールが今後進んでいくとよりシニア層の消費が活発になっていくと考えます。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/01/31 09:30 https://markezine.jp/article/detail/44613

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