ロードマップの作成
最後に、目的と目標の達成に向けて「デザインシステム構築をどのように進めるか」を示す「ロードマップ」を作成します。
デザインシステムが中期/長期それぞれのスパンで組織にどのような成果を残すのか、そのためにチームがとるべきアクションは何なのかを明らかにするために、ロードマップは必要不可欠です。
ロードマップは準備の初期段階で定義したプロジェクトビジョンにもとづいて構築します。
組織で掲げた「目標」を定量的な数値で表し、その目標が達成されることにより、どのタイミングでどのようなアウトカム (状態目標) がもたらされるのかを定義しましょう。数値目標と状態目標が接続されることで、「デザインシステムによって、いつまでにどのような効果が得られるのか」を明確にすることができます。
状態目標の定義が完了したら、具体的な行動目標を設定します。このときに参考にするのが、事前に設けたプロジェクトビジョンの「行動」です。行動目標はあくまでもロードマップにおける「How」に相当する要素です。行動目標の遂行によって生まれたデザインシステムが、本当に状態目標を達成できているかを常にトラッキングし、場合によっては柔軟にアクションを再定義することも必要です。
まとめ
今回はグッドパッチがデザインシステム構築を支援する際の準備フェーズで行う4つの作業について紹介しました。
- プロジェクトビジョンの策定
- デザインシステムの構造の設計
- 使用するツールや技術の選定
- ロードマップの構築
デザインシステムへのニーズは組織状態や事業フェーズによって変化します。そのため、プロジェクトビジョンやデザインシステムの構造も定期的にアップデートしながらデザインシステムを育てていきましょう。
次回はデザインシステムにおけるプロダクトガイドラインや、コンポーネントをはじめとするアセットの構築方法についてお伝えします。