垣根を超え、コミュニティの力を借りる
外部の力を借りるのが難しい場合、Japan MUGのようなコミュニティに参加し、他の会社の仲間とつながることも手段の1つです。
実は、最初に紹介した初心者対象の分科会では、テーマによってはモチベーションアップを目的に、「もう初心者じゃないですよね?」という人も時々参加しています。単純にユーザー会に来ると、他の頑張っている人たちに会って、「明日からまた頑張ろう」と元気をもらえることがあるからです。また、初心者ではなくなっても「これでいいんだろうか?」と、新しい悩みにぶつかりますが、参加すれば、何かしら「試してみたい」と思うことが出てくると聞いています。
また、ある人が習得した知識を他の人に共有することで、他の人の役に立つこともあります。先輩マーケターが来た時に、新しい参加者に自分が苦労したこと、乗り越えた経験を伝えることで、誰かの役に立てる喜びを得て帰っていくこともあるでしょう。
加えて他社のマーケターと話す際、おすすめの本についてもよく話題にあがります。私自身も、本を読むことは最もお金がかからず、時間の融通が利く勉強方法だと考えています。分科会のメンバーには『チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」』(海と月社)、『隠れたキーマンを探せ! データが解明した 最新B2B営業法』(実業之日本社)の2冊をいつも紹介しています。他のマーケターもとっておきの1冊を持っているので、ピンと来たものをたくさん読めば、きっと壁越えのきっかけになるヒントをつかめると思います。
「未経験の壁」を超えたタイミングは、結局どこにあるのか
「未経験の壁」を越えるタイミングは、目の前の問題を自分自身で解決する力が身に付いたと実感した時ではないかと思います。マーケター初心者の多くがコミュニティに参加したり、コンサルティングを活用したりと、自分なりの学びの手法を獲得して勉強する習慣が付いてくると、自分で学びを深めてレベルアップしていけます。そこまでできるようになればもう初心者ではありません。
最後に、マーケティングは学問としての側面もあるので、経験がなければできないものではありません。学びと実践を繰り返すことで高速にマーケターとして成長することができます。マーケティングの知識があれば、マーケティングの力によって、顧客の心と行動を変化させる勝ち筋を見出すことは可能です。
小さな規模でテストや検証を繰り返し、最適化を進めていく楽しさと、データドリブンで社内のリソースを巻き込みながら、収益に貢献している実感を多くのマーケターに感じてほしいです。
マーケターの皆様と、BtoBマーケティング談義ができることを楽しみにしています。