サイバーエージェントはデジタルインファクトと共同で、国内動画広告の市場調査を実施した。
同調査は、インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額を推計し、市場規模予測を算出。動画広告市場の推計・予測を広告デバイス別・広告商品別に示した。加えて、10回目となる今回は新たに縦型動画広告の推計・予測も算出した。
2023年の動画広告市場、6,253億円に到達
まず、2023年の動画広告市場規模を調査。昨年対比112%の6,253億円となり、順調な成長を遂げた。
デバイス別では、2023年のスマートフォン向け動画広告需要が昨年対比109.7%の5,048億円にのぼり、動画広告需要全体の81%を占める結果となった。コネクテッドテレビ向け動画広告需要も昨年対比137.0%となる740億円と、大きく伸長した。
動画広告市場は今後も成長を維持し、2024年は7,209億円、2027年には1兆228億円に達する予測だ。
インストリーム動画広告が市場の成長をリード
次に、広告商品別に動画広告市場の推計と予測を発表。2023年の動画広告市場では、大手動画配信サービスにおけるインストリーム動画広告の需要増加が市場全体の成長をけん引した。
また、スマートフォン向けに提供されるインバナー広告の需要が好調に推移。さらにソーシャルメディアでは、縦型動画広告を中心に広告主企業による動画フォーマットを活用したコミュニケーション需要が引き続き伸びた。
縦型動画広告は昨年対比156.3%の526億円に到達
続いて2023年の縦型動画広告の市場規模を見ると、昨年対比156.3%の526億円に達した。今後も縦型動画広告の需要は増加し、2027年に1,942億円に達する予測となった。
なお、同調査における動画広告の定義および商品区分の定義は下記の通り。
・動画広告:音声や映像を組み合わせて提供されている広告商品。
・インストリーム広告:動画コンテンツの間に挿入されて表示される広告。
・インフィード広告:サイトやアプリのコンテンツの途中に設置された広告枠を、ユーザーが視聴したタイミングで表示される広告。
・インバナー広告:メディアのバナー広告、ピクチャー広告枠を基軸に表示される広告。
・その他:モバイルアプリやサイトのページ最上部などで拡大表示されるエキスパンド型広告、コンテンツ内にアーカイブ化されユーザーが視聴選択をして表示される広告、検索結果に表示された動画コンテンツの一部として表示される広告、ゲームなどコンテンツの中に組み込まれユーザーの視聴に対してインセンティブを提供する仕組みを持つ広告などがある。
【調査概要】
調査時期:2023年9月~12月
調査方法:動画広告市場関係者へのヒアリング、調査主体並びに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
調査主体:サイバーエージェント
調査機関:デジタルインファクト
【関連記事】
・2022年の動画広告市場、昨対比133%成長/2026年には1兆2,451億円の見込み【CA調査】
・2021年の動画広告市場は4,195億円、昨年対比142%成長 2025年に1兆円規模へ【CA調査】
・みずほ銀行、サイバーエージェント、フライウィールがマーケティング事業に関する戦略的業務提携契約を締結
・Z世代にとって2023年は「アニメ」の年、「推しの子」が一番流行ったと実感/サイバーエージェント調査
・サイバーエージェント、AIを活用したコメント分析によるYouTube支援ソリューションの提供を開始