複数の広告チャネルで新規顧客・潜在顧客の発掘を狙う
MarkeZine編集部(以下、MZ):これまでの簡単なご経歴をはじめ、現職でどのような業務やミッションを担っていらっしゃるのか、お話しください。
志村:新卒で電通デジタルに入社し3年間に亘ってGoogleやYahoo!の広告運用を経験しました。その後、自身のスキルセットをWebマーケティングの全領域に広げていきたいと、株式会社ベーシックに転職しました。現在は広告運用だけではなく、戦略的な施策の立案から実行までをチームで行っており、中でもフォーム作成ツール『formrun(フォームラン)』の新規顧客集客に注力しています。
菊池:私はインターネットの広告代理店で、広告運用の成果を最大化するための組織やシステムづくりに取り組んでいました。その後、熟練の広告運用者の業務を誰もが再現できるようにしようと、2014年に株式会社Shirofuneを立ち上げ、現在までツールの開発と経営の両面に携わっています。独自のアルゴリズムで成果を最大化することに我々のコアな価値があると考え、日々アルゴリズムの改善に取り組んでいます。
MZ:ベーシックでは『formrun』のマーケティング戦略においてデジタル広告を活用されていると伺いました。広告の出稿目的、マーケティング戦略における役割は何でしょうか。
志村:新規顧客獲得の目的が強いです。顕在的なニーズを持つ顧客に向けてはリスティング広告を以前から活用してきました。加えて近年では、潜在的なニーズを持つ顧客へのアプローチも必要と考え、そのための認知施策も行っています。幸いなことに、顧客の傾向はデータとして蓄積されてきたので、ターゲットに近い顧客に届けられるように設計を行い、Facebook広告やTikTok広告を運用しています。
リード獲得ではなくLTVの最大化を目指す
MZ:2024年1月に広告運用自動化ツール『Shirofune』を導入し、その新機能である「LTV運用forリード」を正式リリースに先がけて活用されたと伺いました。どのような狙いや背景で導入に至ったのでしょうか。
志村:ノウハウの蓄積や施策実行の迅速化を目的に、広告運用をインハウス化する動きが始まっていたのですが、広告費の予算管理やレポート集計など、工数が課題になっていました。そんな時に弊社代表を通じた紹介で『Shirofune』を知り、課題解決にダイレクトにつながるツールだと感じました。
MZ:工数削減以外に期待した部分はありますか。
志村:「LTV運用forリード」の機能が備わっていることで、私たちが目指している「LTV基準の広告運用」にマッチするのではと感じました。
『Shirofune』導入前は、リード獲得までの流入広告パラメータ情報と、獲得後にトライアルや有料化に進んだかという情報を手作業で組み合わせ、有料化までの費用対効果を可視化していました。集計がとても大変で、月1回が限界、かつ有料化の先にある解約されるまでにいくらの売上を生んだのかというLTVの情報を紐づけることまではできていませんでした。そのため、LTVを最大化するための広告運用をリアルタイムで行っていくというのは不可能な状態でした。
今回の機能で、LTVを最大化するための仕組みづくりができるのではないかと期待しました。