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決済データで市場を紐解く!三井住友カードの「Custella」(AD)

国際スポーツ大会は福岡市の観光消費をどう変えた? コロナ禍前後の旅客ニーズ変化も捉えた分析事例

消費への影響は◎強豪国からの来訪が活性化

──分析の結果、どのような示唆が得られたのでしょうか?

宮崎(三井住友カード):まずは、世界水泳期間中の決済情報を分析した結果からご紹介します。ラグビーワールドカップの開催時より、日本人観光客・外国人観光客ともに決済額は伸びていることが明らかになりました。コロナ禍が収束し、観光客が戻り始めたタイミングで世界水泳が開催されたことが、観光消費の面にプラスの影響を与えたと考えられます。

宮崎さま
三井住友カード マーケティング本部 データ戦略部 データビジネスグループ データアナリスト 宮崎由唯氏

宮崎(三井住友カード):世界水泳の開催前と開催中を比較しても、開催中は日本人観光客・外国人観光客ともに一人あたりの決済額が伸びていました。さらに、世界水泳に続いて2023年8月に開催された「世界マスターズ水泳選手権2023九州大会(以下、マスターズ)」の期間中もインバウンドの決済額は伸びていたのです。つまり、世界水泳の終了後も福岡市に滞在して消費する人が多かったと言えます。

 さらに、国別の分析も実施しました。「世界水泳ともなると、特に強豪国と言われる国の方々なら会場まで応援に来るのではないか」という仮説を立て、メダル獲得数上位国の観光客の消費を2019年と比べてみたのです。

 中国の方々は、コロナ禍以前の消費が非常に活発だったこともあり、2019年からの伸び率はそこまで高くありませんでした。一方、コロナ禍以前は来訪者がそれほど多くなかったオーストラリアやフランスの方々による消費が大会期間中に伸びており、世界水泳をきっかけに多くの方々が訪れ、消費していたことがわかります。

欧米からの観光客は別地方まで足を伸ばす傾向が

宮崎(三井住友カード):今回、観光分析を進める中で、福岡市を訪れる観光客の周遊傾向も見てみたところ、興味深い点がいくつか見つかりました。たとえばアジアの方々は「福岡県と大分県」などの組み合わせで九州エリアをコンパクトに回る傾向が強い一方で、欧米の方々は長い期間をかけて関西や関東などの主要都市を周遊する傾向が見られたのです。

 さらに、消費データを業種別で見てみると、香港や台湾の方々はレンタカーの利用が多く、公共交通機関では行きづらい地域も周遊している傾向がわかりました。

平野(三井住友カード):福岡には韓国からの、鹿児島には香港からの、熊本には台湾からの観光客が多いこともわかっています。

宮崎(三井住友カード):訪れる人が多いエリアや過ごし方、消費のスタイルは国によって傾向が異なるものです。このような情報を基に、国別のプロモーションや他都市と連携したプロモーションを展開する方法もあると考えています。

野田(福岡市):国別の特徴は以前から観光庁の資料などで把握していたものの、実際の消費傾向が可視化されると説得力が違いますね。今後のプロモーションを企画する根拠として活用していきたいです。

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西のゴールデンルートで広域プロモーションを強化

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:三井住友カード株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/05/09 10:30 https://markezine.jp/article/detail/45031

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