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花王廣澤氏が若手視点で聞く、これまでとこれからのマーケティング

ライブコマースが日本人に向いている理由とは?【ももち氏×花王廣澤氏対談】


企業のライブコマース活用のカギは?

廣澤:ももちさんはまだノウハウが世の中にほぼない中でライブコマースを始めて成功していますが、自分自身がライブコマースをするときや現在M-YOUに所属するライブコマ―サーの方に教えるときに大事にしていることはありますか。

ももち:大事なのは、ライブ配信をするプラットフォームの進化を常にキャッチアップすること、分析しながら改善することですね。最初は元々店舗で行っていた接客の延長線上で配信をしていましたが、Instagramだとライブ配信をストーリーズにシェアできるなど、プラットフォームならではの機能があったので、それらの機能をいち早く試しながら工夫し続けていました。

 ただ、基本的な接客ができる方、コミュニケーション能力があるかどうかがライブコマースを成功させるために一番必要だと思います。

廣澤:接客を行う販売員のいる企業は、接客が得意な人という条件は比較的満たしやすいと思います。ただ、その販売員がテクノロジーの進化をキャッチアップして追随していくのが難しいと思いますし、ももちさんも乗り越えるのに苦労があったと思います。どのようにしてテクノロジーを理解するハードルを乗り越えたのでしょうか。

ももち:わからないことは見ている方に聞いてましたね。何時だと見に来やすいか、どういう企画があると嬉しいか、などわからないことは素直にリアルタイムで質問して、そこで出た意見を吸い上げて、次のライブ配信で改善してきました。その結果視聴数も伸びてきたので、ユーザーの方と一緒にライブを作っていく意識が大事だと思います。

失敗する勇気が明るい未来をつかむ

廣澤:M-YOUでは様々な事業を展開していますが、今後の展望はありますか。

ももち:現在事業の中心となっているタレントマネジメント事業では、所属しているインフルエンサーの子のセカンドキャリアを含めてサポートしていきたいです。インフルエンサーって常に視聴数やフォロワーなど数の変動に追われて、心が不安定になりやすいですし、ずっと続けていけるのかといった不安もあると思います。

 ライブコマーサーは、インフルエンサーのセカンドキャリアとして向いている仕事だと思っていて、一定のファンを獲得したインフルエンサーが自分でブランドを立ち上げて商品を売るといった展開は可能です。ただ、そのための資金やブランドの立ち上げ方のノウハウがまだないというケースは多いので、サポートしてライブコマースの事業をより強化していきたいです。

 企業のミッションに入れている「ひとりの人として向き合うこと」を大事に、まずは社員や所属インフルエンサーなどの身近な人の人生を幸せにできる環境を築いていきたいです。

廣澤:では最後に、ライブコマーサーと経営者の2つの側面を持つももちさんから、同世代から若手のビジネスパーソンに対してアドバイスやエールをお願いできますでしょうか。

ももち:まず、「やらない後悔よりやった後悔で生きていこう」ということを伝えたいです。私はずっとやりたいことがあったのに5年くらいそれを我慢しながら後悔し続けてました。それ以降、何か興味があることにはまず挑戦するようになりました。もちろん何かに挑戦するのは大変ですが、失敗する勇気を持つことで次の一歩が踏み出せると思っています。

 失敗したときにしか見えない景色や得られる感情があると思うので、失敗を通じて明るい未来をつかんでいただきたいです。

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この記事の著者

廣澤 祐(ひろさわ ゆう)

花王株式会社 DX戦略部門

2015年に花王株式会社へ入社し、デジタルマーケティングを経験したのち化粧品ブランドのマーケティングに従事。2021年からDX担当部門としてデジタル活用の推進に従事。2020年より公益社団法人日本アドバタイザーズ協会デジタルマーケティング研究機構 U35プロジェクト幹事を務め...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/05 18:43 https://markezine.jp/article/detail/45228

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