スポーツイベントのマスコットなぜイマイチ?
今や、スポーツの大会には「公式マスコット」というキャラクターがつきものである。それは国際大会に限らない。たとえば、2010年の千葉国体のキャラクターは「チーバ君」(そのまんまやないけえ!!)という犬である。ま、千葉県の形状をそのまま犬にし(多少安易かな?)たもので、ペロッと出した舌がディズニーランドのある浦安だとか(…わかるかい!!)。
Wカップや五輪などのメガスポーツイベントには公式マスコットの存在がもはや常識。しかも、そのマークの使用は、公式スポンサーなどに限られている、というのも「ジョーシキ」だ(報道関係は例外も)。
北京五輪のマスコット は2005年に発表されている。魚、パンダ、チベットカモシカ、ツバメ、それにオリンピックの聖火の5体のちびっ子人形。なぜ、4つの「動物」に聖火ちゃんが入っているのだろうか。その謎は、それぞれ「ペイペイ」「ヂンヂン」「フアンフアン」「インイン」「ニー二」という名前がついており、これは中国語の「北京歓迎処」、つまり「ようこそ北京へ」という意味を表すらしい(「五族共和」を思い出す私は古いのか?)。
開幕式まで、もう1ヶ月も切ったといいのに、今回はせっかく苦心(?)のマスコットたちを目にすることが少ないような気がするのは、なぜだろう? やはり「チベットカモシカ」が入っているせいだろうか、などと考えてしまうのはうがちすぎか。
そういえば、2002年のWカップの公式マスコットって覚えてます? 「アトモ」君。覚えてないよなあ。今、あのマークの入っているTシャツなんか着てたら笑われるんじゃないかな。あれは、当時欧州で流行っていた「ポケモン」を意識し、「こんな感じなら子どもにも受けるだろう」的な、かなり安易な発想で、(大会直前に破綻した)ISL社の社長の肝いりでデザインされたもの。
発表の記者会見直後にその社長と会う機会があったのだが、どう見てもセンスのある奴には見えない。スイスの田舎者という風情。筆者に「アトモはいいだろう。うちの子どもも気に入ってるんだ」と自慢げ。その子は当然ポケモンファンでしたな。
どうもアジアの大会のマスコットのマークはイマイチ、と思っている方は少なくないだろう。なぜか。理由の第一は、デザインが欧米でなされていることにあると思う。つまり、欧米人の「アジアってこんな感じ」というイメージがベースにある。欧米の映画に出てくる日本人の役を思い出してほしい。おしなべて「ダサい!こんな奴いるか!」ではないだろうか。