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ポストCookie時代の本格到来を乗り越える

ポストCookie時代、企業が取るべき対応や代替手段は?現状とこれからを概観する

ポストCookie時代に向けた国内企業の動向は?

MZ:企業はCookie規制への対策を余儀なくされていますが、実際、国内ではどのくらい進んでいるのでしょうか。

高橋:正直なところ、業界問わず各社の動きは千差万別です。Webとアプリ両方を持つ会社であれば、アプリは自社でファーストパーティデータを得られるため、アプリにシフトする動きが最もありますね。

 Webが主流の企業においては、発信元がそもそも海外なので、各情報やソリューションなどの動向をアクティブに収集できていないのではと推測します。ただ、広告会社やマーケティング各社が「ポストCookie」をテーマにしたセミナーなどを積極的に開催しているので、外部から情報を得ようとする企業は増えている印象です。

MZ:大きな戦略変更や見直しを始めた企業はありますか?

高橋:たとえばある大手企業は、2023年末からマーケティング施策の貢献度を可視化する手法「MMM(マーケティング・ミックス・モデリング)」を導入したと聞いています。ポストCookieが話題になるにつれ、将来へのリスクヘッジのために新しいソリューションへのトライや投資、計測方法の見直しの検討をする会社は、今後一層増えていくかもしれません。

Cookie規制対策で企業が陥りがちな落とし穴

MZ:企業がCookie規制への対策を進めるにあたり、陥りがちな落とし穴や課題にはどういったものがありますか。

高橋:現在、Cookie規制に対応するほとんどの代替手段が海外発のものです。そのため国内企業が正しく情報収集できているか、ローカライズできているかという懸念があります。新しいソリューションに飛びついても、法規制がクリアされなければコストが水の泡になってしまいます。

MZ:やはり情報収集が最初の障壁になりそうです。対策はありますか?

高橋:海外のソリューションの日本法人や代理店から情報を得たり、社内に英語が得意な人がいればGoogleのカウンシル(会議)がオープンで開催されているので、技術的な会話をチェックしたりするといいでしょう。他にもLinkedInやFacebookなどのSNSで専門家をフォローして情報を追うなど、今起きている事象を網羅的に捉えることが大切です。

 ポストCookieと一言でいっても、掌握領域が広いことも課題です。本来なら法務やデジタルマーケ、CRMなど様々な部署が連携しなければいけませんが、実際は一部門の担当者が抱えているケースもあります。社内に広く協力を呼びかけるとともに、CMOやCDOなど責任者への働きかけも必要だと考えます。

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広告IDやコンテキストターゲティング……代替手段を考える

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この記事の著者

星 久美子(ホシ クミコ)

フリーランスのライター/編集/広報。栃木県生まれ。事業会社を経て独立。ビジネス、食やライフスタイル分野を中心に取材や企業広報などを担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/18 08:00 https://markezine.jp/article/detail/45307

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