SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

グローバルの風向き、トレンドを知る。海外カンファレンスレポート

AIによって「移行期」に突入した社会 私達はテクノロジーと人間性の適切な接合点をデザインしていけるか

 世界中のクリエイターが集まり、映画・音楽・テクノロジーをテーマに議論し合う祭典「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」が、今年も米国オースティンで開催された。参加した電通グループのグローバル・チーフ・クリエイティブ・オフィサー 佐々木康晴氏によると、SXSW2024では「AIの人間性」に関する議論がひたすらに行われていたそうだ。SXSWを「最高にカオスでホットな場」と言う佐々木氏に、SXSW2024の様子をレポートしてもらった。

「SXSW2024」のアジェンダ AIに関する議論は次のフェーズへ

 今年のSXSWはやはりAIの話題が溢れていた。SXSWらしく、技術の話だけに留まらない、AIがもたらす人や社会への影響についての議論が多かったように感じる。

 GPT-4が登場したのがちょうど昨年、筆者がSXSW 2023の現地にいた時だった。そのニュースをきっかけに、昨年のSXSW参加者の話題が一気にAIに持っていかれたほどのインパクトがあったことを覚えている。今思えばあの時を境に1本の線が引かれ、AIが技術者のものから一般の人々のものへと変化したのかもしれない。

 SXSWには世界中から多様な専門の人々が集まる。ホテルのエレベーターの中で「あなたもSXSWに来たんだよね? 僕は広告関係だけどあなたは何関係?」「僕は医薬系だよ」みたいな会話があったりする。

 AIに関しても様々な視点から健全な議論が行われる。「AIが目指すべき将来像」「AI時代にこそ忘れてはならない人間性」「AIと安全性」など、AIがどのようにして社会に入り込んでいくかの議論が盛んに行われていた。Featured Sessionsに登壇したOpenAI社でChatGPTの責任者を務めるピーター・デン氏は、いつでも思考のスパーリング相手になってくれるAIが人間の「好奇心」を深堀りしてくれる、と話していた。

 しかし前提として、これらはすべて「AIを扱える人」の話にしかなっていないのが盲点でもある。AIを使えない人や、AIの進化に置き去りにされてしまう人が少なからず存在している。テクノロジーをみんなが使うようになり、そして簡単に安く手に入るようになってはいるが、一方その恩恵を享受できていない人たちとの「差」が広まってしまうという問題について、そろそろ考え始めなければならない。

 昨年のレポートで「SXSWに答えはない、あるのは議論の過程だ」と書いたが、これが今年、私たち電通がSXSW 2024へ議論をしに行ったアジェンダでもある。

この記事はプレミアム記事(有料)です。ご利用にはMarkeZineプレミアムのご契約が必要です。

有料記事が読み放題!MarkeZineプレミアム

プレミアムサービス詳細はこちら

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラスをご契約の方は
・こちらから電子版(誌面)を閲覧できます。
・チームメンバーをユーザーとして登録することができます。
 ユーザー登録は管理者アカウントで手続きしてください。
 手続き方法の詳細はこちら

次のページ
電通が紹介したプロジェクト、得られた確かな手応え

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
グローバルの風向き、トレンドを知る。海外カンファレンスレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

佐々木 康晴(ササキ ヤスハル)

株式会社 電通グループ グローバル・チーフ・クリエーティブ・オフィサー、株式会社 電通 統括執行役員(クリエーティブ)

コンピュータサイエンスを学び、入社後はコピーライターに。電通のインタラクティブ・クリエイティブ部門の創設メンバーとなり、電通アメリカのエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター、第4CRプ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2024/04/16 09:30 https://markezine.jp/article/detail/45319

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング