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第102号(2024年6月号)
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社会価値創造×事業成長の両輪を目指して

ウェルビーイング×食の市場創造に本気で取り組むミツカン、「ZENB」のマーケターが次に仕掛けるのは?

 社会価値の創造と事業成長が地続きとなる点や面を見つけられていない企業が多い中、ミツカンは、自社の成長戦略としてウェルビーイング領域への注力を発表している。人・社会・地球の健康を提案するブランド「ZENB」の成功を経て、同社が次に目指すのは、新ブランド「Fibee」による健康意識が高くない“ゆる健康層”へのアプローチ拡大だ。ミツカンホールディングスで新規事業開発を担当している石垣浩司氏に、「Fibee」のマーケティング戦略について話をうかがった。

「ゆるく健康を目指す層」をターゲットに新ブランドを開発

MarkeZine編集部:サステナブル食ブランド「ZENB」の開発を手掛けられた石垣さんが、新たな健康食品ブランド「Fibee(ファイビー)」を立ち上げられたということで、お話を伺いにきました。Fibeeの開発は、ZENBで創造した市場や得られた知見を踏まえてのものだったのでしょうか?

株式会社Mizkan Holdings 執行役員/株式会社Mizkan 代表取締役専務 兼 COO 石垣浩司株式会社ミツカンに入社し、マーケティング本部技術開発部にて食酢のマーケティングを担当。「カンタン酢」など食酢メニューの多様化と食酢の健康機能を組み合わせたマーケティングを展開。MD戦略本部製品企画部部長、MD本部本部長を経て、現在は株式会社ミツカンホールディングスで執行役員として新規事業開発を担当。2019年に新ブランド「ZENB」を立ち上げ、人と社会と地球の健康につながる新しい食生活を一般化していくことに取り組んでいる
株式会社Mizkan Holdings 執行役員/株式会社Mizkan 代表取締役専務 兼 COO 石垣浩司氏
株式会社ミツカンに入社し、マーケティング本部技術開発部にて食酢のマーケティングを担当。「カンタン酢」など食酢メニューの多様化と食酢の健康機能を組み合わせたマーケティングを展開。MD戦略本部製品企画部部長、MD本部本部長を経て、現在は株式会社ミツカンホールディングスで執行役員として新規事業開発を担当。2019年に新ブランド「ZENB」を立ち上げ、人と社会と地球の健康につながる新しい食生活を一般化していくことに取り組んでいる

石垣:おっしゃる通り、ZENBブランドでは食の新たな市場を切り開くことができたという手応えがあります。ただ正直、まだやり切れていないところがあるようにも感じていました。というのも、ZENBはどちらかというと健康意識が高い人たちをターゲット層としています。ゆえに、ZENBではアプローチできていない人たちもまだまだいると感じていたのです。

 たとえば、一般社団法人ウェルネス総合研究所は、健康に対する意識のクラスタリングを次の7つに分類しています。このうち、ZENBではアプローチし切れていなかったのが「ラクして健康層」「まだ大丈夫層」「トレーニング大好き層」あたりにいる、「ゆるく健康を目指す」人々です。これらの層にも届くブランド・製品を作りたいという考えから、今回Fibeeの開発に至りました。

 また、Fibeeは、中期経営計画の大きな柱の一つとして開発しており、人・社会・環境のウェルビーイングに本気で挑む意図があります。

健康セグメントの特徴一覧(出典:一般社団法人ウェルネス総合研究所リリースより)
健康セグメントの特徴一覧(出典:一般社団法人ウェルネス総合研究所リリースより)

ウェルビーイング領域が事業成長に不可欠だという理由

MarkeZine編集部:Fibeeの立ち上げには、食×ウェルビーイングの市場の裾野を広げる意図があったのですね。

石垣:はい。また、裾野を広げるという点においては、日本の生活者の実態を踏まえたところもあります。

 現在、日本の人口構成の中で大きな割合を占める団塊の世代が70代後半〜80代前半、団塊ジュニアが40代後半〜50代に差し掛かっており、いずれも健康に留意しなければいけない年齢になっています。私たち食品メーカーが「食を通して健康をマネジメントする」という意味で果たすべき社会的役割は今後より大きくなっていくでしょう。

 加えて、国民の所得の中央値は440~450万円。全世帯の約半分が年間500万未満で家計をやりくりしており、肉体的にも精神的にも余裕がない状況です。

 世帯所得が高くない&健康アクションが必要な人々が日本には多く、このような人々のウェルビーイングをサポートすることは、自社の事業成長に不可欠であると考えます。

MarkeZine編集部:経営戦略として、生活者の健康を含むウェルビーイングの領域に注力されている理由もここまでのお話からわかりました。

石垣:現代は、誰もがあらゆる情報にアクセスできる時代です。企業が表面的に社会貢献をしているアピールをしても見透かされてしまいます。そもそも、弊社は株式を公開していないため、企業PRとしての社会貢献活動の重要性が他社よりも低いのです。

 我々が中期経営計画でウェルビーイングに注力するとしているのは、この事業が本当に生活者のためになるものだと信じているから。そして、生活者からの支持を得続けるためにも、事業成長のためにも必要だと考えているからです。

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この記事の著者

塚本 建未(ツカモト タケミ)

ライター・編集者・イラストレーター。早稲田大学第二文学部を卒業後、社会人を経て再び早稲田大学スポーツ科学部へ進学。2度目の学部卒業後は2つの学部と高校デザイン科で学んだ分野を活かすためフィットネス指導者向け専門誌「月刊Fitness Journal」編集部に所属してキャリアを積み、2011年9月から同雑誌の後継誌「月刊JAPAN FITNESS」編集部の中心的な人物として特集・連載など数多くの誌面を担当した。現在はWe...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/27 15:15 https://markezine.jp/article/detail/45604

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