LINEヤフーは5月28日(火)・29日(水)の2日間にわたって、イベント「Hello Friends W!th LINEヤフー」を開催した。その場で「LINEスタンプ」の利用者数が月間約8,200万人、送信数は月間約35億回となったことが発表された(ともに2024年4月時点)。
そんなコミュニケーションツールの一つとして浸透しているLINEスタンプを、低予算で簡単にプロモーションに活用できるサービス「LINE PRスタンプ」が2023年12月にスタートし、徐々に注目を集めている。
そこで、LINE PRスタンプのプロダクト開発を担当する、LINEヤフー コミュニケーション事業部 コンテンツプロダクションチームの石川康氏に話を聞いた。
低予算で気軽に無料スタンプを作成・配布できる
LINE PRスタンプは、LINEクリエイターズマーケットに登録しているクリエイターが、配布したいスタンプ数に応じた金額を支払うことで、無料スタンプを作成・配布できる機能だ。
これまでも、企業がプロモーションとしてLINEユーザーにスタンプを無料配布する「LINEスポンサードスタンプ」があったが、この「LINE PRスタンプ」の登場により、低予算で気軽に無料スタンプを作成・配布できるようになった。石川氏によると、クリエイターだけでなく、予算が限られる中小企業での活用も視野に入れているとのこと。
無料スタンプを配布するキャンペーンを企業側が行うメリットは、二つ挙げられる。一つは、スタンプをユーザーが使うことによって認知度を上げられることだ。二つ目は、無料スタンプをダウンロードする条件として、自社のLINE公式アカウントへの友だち追加を設定することで集客の促進ができる。
実際にサービスリリースから半年たち、活用例も増えている。光文社が2024年本屋大賞にノミネートされた作品『リカバリー・カバヒコ』(青山美智子著)のプロモーションとして、登場キャラクターをモチーフにした無料LINEスタンプを1,000名に配布するキャンペーンを実施。設定した予算上限のダウンロード数を達成した。
「書店で働く方が多く登録しているオープンチャットがあり、そのコミュニティを中心に、キャンペーンを拡散することができました。1ダウンロード250円からできるので、1,000人の友だち登録を増やすなら25万円の予算で実施いただけます。比較的少額の予算でも取り組めるサービスなので、LINE公式アカウントをお持ちの企業様は、ビジネスにつなげていただくことでスタンプの価値と魅力を感じていただけると思います」と石川氏は話す。
10代を中心に広がるLINEスタンプの複数使い
LINE PRスタンプの取り組み以外にも、最近注目を集めたのが「複数スタンプを組み合わせて送る」新機能だ。2024年5月に正式リリースをしてすぐ、Xでもトレンド入りした。LINEスタンプを自由に組み合わせるという創意工夫に満ちた使い方は、10代を中心に広がっているそうだ。
「ユーザーさん自身がコンテンツ作りを楽しむことで新たな文化が作られる、そんなきっかけになるような取り組みを今後も増やしていけたらと思っています」(石川氏)
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