電通グループとambrは、電通のマーケティングチームを調査主体として、メタバースの活用に関する生活者意識調査を実施。購買ファネルにおいてメタバースアイデアを評価することで、メタバースの活用が効果的なファネル/アイデアを明らかにした。
具体的には、13個のメタバース施策のアイデアを作成し、それぞれの受容性や他の施策との比較優位性を検証した。
購買ファネルの視点から見ると、理解を促すミドルファネル施策(メタバースでの工場体験やミュージアム:魅力度54.6%・参加/体験意向47.8%、バーチャル展示会:魅力度49.0%・参加/体験意向38.6%)は、商品やサービスを多面的で楽しく理解し、世界観やカルチャーを感じられると評価された。文字や写真ベースの情報を超え、商品・サービスだけでなく企業・ブランドのパーパスまで体感できる可能性がうかがえた。
購入検討や疑似体験を促すボトムファネル施策(メタバースでのバーチャルショールーム:魅力度51.4%・参加/体験意向41.2%、ライフスタイル疑似体験:魅力度50.2%・参加/体験意向44.8%)は、新しいトライアル体験を提供し、その商品やサービスのある暮らしをイメージできると評価される傾向が見られた。カスタマージャーニーに新しく「疑似体験」を組み込むことで、トライアルの新しい形になる可能性が示唆された。
この他、認知(トップファネル)においては、リアルとデジタルの融合した世界ならではの商品・ブランドへの新しい出会い方を設計できる可能性が、ロイヤル化(リバースファネル)では、新しいサポート体験やファン化の場など購入後の企業・ブランドと顧客との関係性をリッチ化できる可能性が、それぞれ示された。
【調査概要】
対象者条件:日本全国の15~59歳(男女)
サンプル数:1,000ss(うち「一般層(500ss)」、「メタバース経験者(300ss)」、「VR機器保有かつメタバース経験者(200ss)」。一般層は、割り付け条件がなく、メタバース経験者やVR機器保有者も含む)
調査手法:インターネット調査
調査期間:2023年12月20日(水)~12月25日(月)
調査機関:電通マクロミルインサイト
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