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MarkeZine Day 2025 Retail

グローバルの風向き、トレンドを知る。海外カンファレンスレポート

成功への近道はなかった!? フィジタルのグローバルレベルでの定着

ポイント③企業を横断した顧客データ統合の動きが活況

 ユニファイドコマースを実現するためのデータ統合は1企業だけでは不十分である。なぜなら顧客のショッピング体験は、1企業で完結することはありえないからだ。異なる業態間でのコラボレーションはもちろん、リテーラー×メーカー×リテールテック企業の3者のプレーヤーが業界全体を盛り上げるためにデータで交わることで、各企業の理想が叶うとも言えよう。それらを実現するための1つのサービスとして、企業横断のロイヤリティプログラムの「Yuu」が取り上げられていた。

 また、Yuuのように顧客とのコミュニケーション接点を拡張することによって、複数企業でのお買い物行動やアプリのコンテンツ利用履歴などのプラスアルファの顧客データを取得することができる。それらのデータによって精度の高いパーソナライズ提案が可能になるであろう。

ポイント④成長を加速させる組織文化と人材育成の在り方

Naoki Yoshida/President and CEO Pan Pacific International Holdings Corporation(画像:NRF提供)
Naoki Yoshida/President and CEO Pan Pacific International Holdings Corporation(画像:NRF提供)

 Pan Pacific International Holdings Corporation(以下、PPIH)のセッションでは「徹底的な現場主義」による成長戦略について触れた。DON DON DONKIの急成長を支えたのはテクノロジーによるバックヤードの平準化と、接客の最前線にいる店舗スタッフの判断が商品選定や陳列にまでおよび、それらの結果が評価・報酬として還元されるという現場主義の組織であるという。

 現場の判断を尊重し、組織のアジリティを向上させる。一見簡単そうには映るが、それらを叶えるためのバックヤードシステムの設計や、人事制度の構築は非常に難易度が高いと言えるだろう。

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ポイント⑤フリクションレスは前提に、ブランドの世界観を表現する体験設計

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岡本 静華(オカモト シズカ)

電通デジタル トランスフォーメーション部門トランスフォーメーション事業部 マネージャー
コマース会社の設立・経営後、2017年に電通デジタルに入社。顧客体験設計のプランニングを中心としたDXコンサルティング業務に従事。リアル店舗を保有する企業のDX戦略策定から、顧客視点・従業員視点に立脚した体験価値の構築まで幅広く実行。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/08/02 09:30 https://markezine.jp/article/detail/46255

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