SHIBUYA109エンタテイメントが運営するIMADA KITCHENと、Vポイントのライフスタイルデータをもとにマーケティング・ソリューション事業を展開するCCCMKホールディングスは、Z世代の食に関する意識調査を実施した。
同調査は18~24歳を対象とした定性調査およびWEB調査で、2021年に実施した同様の調査と比較分析を行った。
Z世代の1ヵ月の食費は2021年比で約2割増加
Z世代の自由に使える1ヵ月の支出内訳を調査したところ、2021年の調査同様、引き続き食への関心の高さが表れる結果となった。月間の支出額を見ると、1ヵ月につき自由に使えるお金は平均4万5,384円で、2021年の調査結果の3万7,046円を8,338円上回った。
そのうち食費は1万3,243円となり、1ヵ月につき自由に使えるお金の約3割を食費に支出している。2021年の調査と比較すると、約2割増という結果となった。
食費の内訳を2021年の調査と比較してみると、「普段の食」が7,761円と1,685円増加。次に「エンタメ食(カフェやお菓子など楽しむための食事)」が5,482円と761円増加した。
また、食以上に増加した項目は「趣味・遊びに関する支出」で、2021年当時と比べ4,174円増加し1万3,317円となった。
食事は「価格」を最も重視する結果に
次に食に関する価値観を調査。「食事の際は価格を重視する」が最も回答が集まった。
行動が外向きになり、外食がメインに
次に、食に関する行動を質問。2021年と比較すると、「買ってきたものを自分でアレンジしてから食べることが多い」という回答が増加した。「焼きポンデ(焼いたドーナツ)」や、「セブンパン(コンビニパン)」等、中食でのアレンジ志向が高まりを見せる一方、「お家居酒屋は面倒くさい」と言った声も聞かれ、中食は好まれるものとそうでないものに大きく分かれる傾向があった。
友人との外食や、推し活に関する質問項目は、すべての項目で2024年が2021年を大きく上回り、コロナ禍を経て意識や行動が大きく外向きにシフトしたことが表れた。
4つの食トレンドに大きな変化、食べ歩き・外食がメインに
各コンテンツを「今後やりたいか」「知っているか」の2観点で評価し、座標の分布ごとに傾向を分けた4つのカテゴリーを、下記の「4つの食トレンド」として提唱している。
- リアルトレンドゾーン:今まさにZ世代の中で広くトレンドになっているもの
- 見る専ゾーン:SNSなどで頻繁に目にし気になってはいるが、自分で体験することなくコンテンツとして消費されているもの
- 密かに流行ゾーン:これからマス化が予想されるもの
- これから流行ゾーン:これから流行が予想されるもの
特に顕著な変化としては、リアルトレンドゾーンでは、2021年調査だと「おうちカフェ」「おうち居酒屋」など自宅で楽しめるものが多い傾向にあったが、2024年調査では「生ドーナツ」や「夜カフェ」など、食べ歩きや外食をともなうコンテンツが多く挙げられた。
見る専ゾーンでは、2021年調査に比べて母数が減少し、新しい食トレンドに対して積極的になっていることがわかった。
密かに流行ゾーンや、これから流行ゾーンでは揺らしてプルプル感を楽しむ「猫プリン」や、推しの生誕を祝う「センイルケーキ」、推しのキャラクターの形を再現したり、アイテムを載せたりして作る「キャラケーキ」などがカテゴライズされた。
【調査概要】
調査方法:インターネット(Tアンケート※)
調査期間:2024年4月2日(火)~2024年4月8日(月)
調査地域:全国
調査対象:18~24歳のT会員/女性/学生
サンプル数:1,209サンプル
※2024年4月22日に「Tポイント」とSMBCグループの「Vポイント」が統合したことにともない、現在のアンケート名称は「Vアンケート」となる。
WEB調査のほかに、SHIBUYA109 lab.による定性調査をもとに考察している。
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