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マーケティングの近未来

広告業界で仕事のモチベーション維持に悩んでいるあなたへ/広告はヒトを幸せにするものである

 米国大手IT企業・プラットフォーマーを数社にわたり経験してきた著者によるコラム。広告業界で働きながらも、仕事のモチベーション維持に悩んでいるあなたに、今あらためて伝えたい言葉がある。

仕事に対するモチベーションの源泉

 先日、後輩の女性から仕事のモチベーションについて質問された。

「なんのために働いていて、どのようにしてモチベーションを維持しているのでしょうか?」

 若い時は、偉くなりたいとか、お金が欲しいとか、あるいは、人によっては一旗揚げたいなど、勢いや世間知らずもあって、やる気を持続しやすい。だが、社会人10年以上経過した頃から、進むべき道に悩んだり、モチベーションが低下したりする。そんな人が多いのかもしれない。

 一方で、そんな苦労はほとんどなく、順調にキャリアを積んでいるように見える人もいる。彼女には、私のことがそう見えているらしい。業界キャリアが充分にあって、欲しいものは何でも手に入れて、やりたいことは何でもできている。そして、そのうえで、さらに何を望むのか? もう何も要らないのではないか。「それなのに、なぜ、そんなに仕事にエネルギーを注ぐのでしょうか?」と。

 広告業界で仕事ができていることに感謝しているが、だからといって、彼女のいうように、「欲しいものは何でも手に入れて、やりたいことは何でもできている」というわけではない。どちらかといえば、思うようにならないことのほうが多い。社内を思うように動かせるわけではないし、業界や社会を変えることは、私個人の力では不可能だ。挫折もあれば絶望したこともある。

 でも、ひとつだけ言えることがある。それは、「広告はヒトを幸せにする」、私はそう信じている。心の底からそう思えるとき、自然とエネルギーが湧いてきて、知らない間に、仕事に前向きに取り組んでいる。そんな自分に気がつく。

 「なんのために生まれてなにをして生きるのか」。誰もが知っている『アンパンマンのマーチ』の一節だ。ここでアンパンマンを論じるつもりはないが、作者であるやなせたかし氏は、子供たちに「愛と勇気と冒険」の必要性を語りかけてくる。私は、ラディカルな意味で、根源的なところで、広告も同じだと思っている。なぜなら、そこには間違いなく“愛”があるからだ。“愛”がなければ勇気も湧かないし冒険にも挑めない。

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広告の仕事の本質

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この記事の著者

ヴァイオレット・エヴァーインディゴ(ヴァイオレット・エヴァーインディゴ)

1990年代に米国西海岸に留学し、シリコンバレーで就職。1998年のGoogle誕生に衝撃を受け、ネット広告・デジタルマーケティング領域に職域を転換。2000年代初めに帰国。米国大手IT企業・プラットフォーマーを6社経験。デジタルマーケティングのコンサルティングを生業とする。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/09/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/46966

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