SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第108号(2024年12月号)
特集「2025年・広告の出し先」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

マーケターも知っておきたいAWS

キーマンに聞く!「安全にデータを活用し、ビジネスの課題解決をする」AWS/Amazonの技術と仕組み

 安全性を担保しながら様々なデータを活用し、ビジネスの課題解決につなげたい。多くの企業が抱える悩みであり、情報収集をされている分野でしょう。本記事ではマーケティング領域からはシステム側と見なされがちなAWSにフォーカス。AWS/Amazonではどのような解決ができるか、そもそも、データとそれを支える技術を活用するためのポイントは何か?を同社シニア事業開発マネジャーの松本鋼治氏に取材しました。

データ活用の壁を越えるAWS Clean Rooms

山田:まずは松本様のご担当について簡単に自己紹介をお願いします。

松本:私はアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)のサービスを組み合わせて、ソリューションを開発する役割についています。中でも、私の担当する主なお客様はIT部門ではなく事業部門、特にマーケティングや製品開発を行われている方が中心です。CEOやCDO、CMO、最近ではCPO(Chief Product Officer)の方々や事業部のリーダーの方々と会話して、お客様の経営や事業の課題を、クラウドを活用して解決するご支援をしています。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 事業開発本部 シニア事業開発マネジャー 松本 鋼治氏
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 事業開発統括本部 シニア事業開発マネジャー
松本 鋼治(まつもと・こうじ)氏

大学卒業後、外資系コンサルティングファームでの戦略コンサルタントとして、新規事業開発、営業・マーケティング戦略立案、M&A支援等に従事。その後、Amazon等で、経営企画、事業開発、海外事業統括等を経て、現職。早稲田大学商学部卒、一橋大学大学院経営管理研究科修了(MBA)。日本マーケティング協会 非常勤講師

山田:今回はマーケティング領域におけるAWSの活用として、主に「AWS Clean Rooms」についてうかがいます。こちらがリリースされた背景は何でしょうか。

松本: AWS Clean Roomsは2023年3月より日本でも利用できるようになったサービスです。自社のデータセットと外部のデータを安心・安全に組み合わせて、AWSクラウド上で独自のインサイトを生成できます。

 3rd Party Cookieの規制や個人情報保護規制強化により、多くの企業が従来のマーケティングやデータ活用の手法に悩んでいます。その中で、各企業は自社が保有する生活者データや消費者データ、ビジネスパートナーが持つデータをどう活かせばいいのか。また、パートナー企業とのデータ連携にあたって、安全性を担保するにはどうすればいいのか、といった課題を抱えています。こうした企業の課題に寄り添うべく誕生しました。

AWS Clean Roomsについての簡単な説明です
AWS Clean Roomsについて

 Amazonグループでは以前より、Amazon Adsのお客様向けに「Amazon Marketing Cloud」というクリーンルームサービスを提供しています。このサービスの裏側を支えている仕組みでもあります。AWSのお客様同士でも、データのコラボレーションを行っていただけるよう、製品化したものがAWS Clean Roomsです。

メディア、データ活用のトップランナーが活用中

山田:国内企業での活用例はありますか?

松本:以下3社のお客様の取り組み事例を公開させていただいております。たとえば、電通は、GoogleやMeta、Amazon Adsが提供する各データクリーンルームの分析結果を統一指標によって横並びで比較や評価が可能にする「TOBIRAS」というソリューションを開発され、そこにAWS Clean Roomsを組み込んでくれる予定です。これにより、ITエンジニア以外の幅広い職務の方でも各データクリーンルームの分析結果を統一指標によって横並びで比較や評価が可能になりました。

 また、マクロミルは、自社で保有する生活者のデータを活用し、彼らのお客様が保有する行動や属性データを補完しながらCRM/CX支援を行うサービスを実現されています。

 さらに、最大規模の地方紙を展開する中国新聞社は地域共創プラットフォームの「たるポ」というサービスを通じて、自社で保有する記事やアプリの顧客情報を活かし、中国地方の地場企業のマーケティング支援事業に乗り出します。

 なお、本サービスはAWSのパートナー様の中でもAWS 広告およびマーケティングテクノロジーコンピテンシーパートナーの会社が導入支援をサポートしてくださっています。NRIネットコムさんもパートナー様ですね。

山田: 言及いただきありがとうございます。当社NRIネットコムもITエンジニア以外の幅広い職務の方にもご活用いただけるよう、生成AI機能の提供など含め、導入支援しています。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
マーケティング領域におけるAWSのポテンシャル

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
マーケターも知っておきたいAWS連載記事一覧
この記事の著者

山田 輝明(ヤマダ テルアキ)

NRIネットコム株式会社 クラウドテクニカルセンター 副センター長 兼 営業DX推進担当

2009年にNRIネットコムに入社。デジタルマーケティング事業を立ち上げ、特にGoogleアナリティクス、デジタル広告に関するビジネス拡大に注力。2018年にNRIネットコムから一旦退出し、株式会社MeeCapを設立、スタートアッ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2024/12/10 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47554

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング