電通は、データクリーンルーム活用のためのノウハウやシステム、ソリューションを、電通グループの海外拠点であるEMEA・APAC・US地域へ提供開始した。
同社では日本国内で蓄積したノウハウをベースに、電通グループの海外拠点と連携して各国・地域固有のデータ&テクノロジー環境、プライバシー法令、システムセキュリティの在り方、ビジネス商習慣などを、実践に即した形で体系的に整理。Cookieフリーなマーケティングをグローバルで支援していく。
具体的には、データクリーンルーム活用のためのシステム基盤「TOBIRAS(トビラス)」のグローバル版「TOBIRAS global」を開発する。
その第1弾として、Metaからサポートを受けて開発したβ版をEMEA・APAC・US地域にてローンチし、1st Partyデータのセキュアな転送や広告効果を自動的に評価するダッシュボード提供による集計の簡易化、広告効果の高いユーザー群の分析・抽出などの基本的機能を実装する。
将来的には、電通グループであり米国のデータマーケティング会社のMerkleが展開するデータ基盤「Merkury」と「TOBIRAS global」を連携し、多角的なデータ分析がワンストップで実行できる体制を構築する。
また、Google・Amazon・Xなど個別のカスタムソリューションにも対応。各エリアの特性や企業課題に応じて、データクリーンルームの活用コンサルティングやソリューションを提供する。
さらに、各エリアにおけるデータ&テクノロジー環境やビジネス商習慣の違いを加味し、企業が自社のシステム環境下でデータクリーンルームを保有・活用することも視野に、「TOBIRAS OEM(Original Equipment Manufacturing)」として「TOBIRAS」で培った技術やノウハウの提供を行う。
同社は、これらのサービスを2026年までに順次実施していく予定だ。
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