サイバーエージェントの武器は「AI」「協業DX事業」
この独自サービスに力強く掛け算されるのが「AI」と「協業DX」です。
サイバーエージェントは、事前に広告効果を予測した上で広告クリエイティブを制作するソリューション「極予測AI」を2020年にローンチしました。この「極シリーズ」は、ローンチまでに2~3年の時間をかけて構想・開発をしたものです。AI技術の研究開発組織「AI Lab」を設立し、実務領域とアカデミック領域の両方で研究を進めてきた上で、満を持して世に出したのが5年前でした。
現時点で導入アカウント数は数千を突破、「極予測AI」による広告予測の回数は数千万を超えており、弊社のインターネット・マーケティング支援事業の基盤として機能するまでに至っています。類似のAIソリューションは弊社以外でも複数ありますが、現時点での学習量は圧倒的であり、AI領域においてはこの学習量の差こそが競争優位性をもたらすと理解しています。
また、2024年の大きな成果として「極AIお台場スタジオ」の本格始動もありました。極AIお台場スタジオは広告効果最大化の追求に特化したクリエイティブ制作スタジオで、リアルタイムに効果予測をしながら、広告効果の高いクリエイティブ素材を“撮影し続ける”という、革新的な動画制作を実現しています。AIによる広告効果の予測と、最新のテクノロジーを駆使したクリエイティブ制作を掛け合わせ、広告効果の最大化を追求する形です。極シリーズでは、今年さらに革新的なサービスを出していく予定なので、ぜひご期待いただきたいです。
次に「協業DX」においては、航空会社の全日本空輸(ANA)グループのANA Xさん、金融企業の三菱東京UFJ銀行さんやみずほ銀行さんなど、様々な事業会社と協業でマーケティングソリューションの開発提供を行ってきました。たとえば、ANA Xさんとの協業事業では、ANAグループが有している航空券の予約データなどを活用し、旅前・旅行中・旅後で広告として価値あるソリューションを開発しています。
インターネット・マーケティングという枠組みで統合的なサービスを提供していく際、このようにデータを起点に協業で新規事業・ソリューションを開発できる力は、大いに発揮できるものだと考えています。
軸足はぶらさず、フルファネルでのサービス強化を
最終的にクライアント企業が享受すべきは、やはりマーケティングの投資対効果です。これを提供するために必要な要素として、ここまでお話ししてきたメディア理解や運用力、エンジニアリング、ストラテジー、クリエイティビティ、AIなどがあるのだと思います。
私がここでお話ししたインターネット・マーケティングには、広告運用だけでなく、新規事業・サービスの開発やCRMマーケティング、あるいはEC化率の向上など、事業課題に即したものも含まれています。コアである「インターネット」からは軸足をぶらさず、むしろ徹底的に強化しながら、あらゆるインターネット・メディアを用いてフルファネルで対応していく意気込みです。
マーケティングのパフォーマンスを上げていくことに積極的な企業様、現状に甘んじず新たなチャレンジをしていきたい企業様と、2025年一緒にお取り組みができると嬉しいです。