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Cookieレス×AI時代の新標準─リターゲティング広告の実践ガイド

ROASが大幅改善したケースも!調査&事例に学ぶ、マルチリターゲティングのすすめ

 Webサイトを訪れた潜在顧客に再度アプローチできる効果的な施策であり、多くの企業が採用するリターゲティング広告の実践法を解説する本連載。第3回となる本稿では、リターゲティング広告の効果を引き上げるために、異なる複数のリターゲター(リターゲティング広告を専門に扱う広告配信プラットフォームやプロバイダー)を併用する「マルチリターゲティング」について、調査と事例をもとに解説します。

マルチリターゲティングを行うべき2つの理由

 デジタル広告の世界では、最適な配信戦略の構築と運用が成功の鍵を握ります。その中でも、マルチリターゲティングは取り入れておきたい手法の1つです。この手法は、複数のリターゲターを巧みに組み合わせることで、従来の手法を超える優れた成果を実現します。

 なぜならば、リターゲターごとに強みとするテクノロジーや得意な領域が異なるからです。マルチリターゲティングの真の力は、このような個々の強力なツールの得意分野を組み合わせることで発揮され、その効果は実際に証明されています。

 本稿では調査データと事例をもとにその効果について紹介しますが、その前にマルチリターゲティングを行うべき2つの理由を解説します。

競争の促進につながる

 広告主にとって、マルチリターゲティングの魅力は多岐にわたります。まず、複数のリターゲターの特性や強みを活用することで、より広範囲で効果的なキャンペーンの展開が可能となります。各プロバイダーは同じデータソースを使用しながらも、独自のアルゴリズムでデータを解析します。これにより、単一のリターゲターでは見逃されていた潜在顧客層にもアプローチできるようになるのです。

 リターゲター同士の競争は、広告効果の向上において重要な役割を果たしています。2つ以上のプロバイダーを利用することで、各プロバイダーは透明性が高く、効果的な結果を提供しようと努めるようになります。これにより、広告主はCPS(Cost Per Sale)やその他の指標を用いて、各プロバイダーのパフォーマンスを比較することが可能となります。

キャンペーン全体の効率化、効果の最大化に寄与する

 インプレッション数の増加は、広告戦略の一部にすぎません。単純にインプレッション数を増やすことが最終目標になる可能性もありますが、本来求めたいのは質の高いインプレッションです。コンバージョンする可能性が低い人に無関係な広告を表示することは、効率的な戦略とは言えません。

 各リターゲターが用いるターゲティングの自動化は、パーソナライゼーションを通じて広告の関連性を高め、質の高いインプレッションを実現します。潜在的な顧客に対して、異なるプラットフォームにまたがって適切な頻度で広告を表示することが、コンバージョン率向上の鍵となります。

 リターゲターを複数活用することは、ただ露出回数を増加させるのではなく、各ユーザーにとって効果的な広告を最適なタイミングで提供することを可能にし、効果の最大化につなげているのです。

 さらにマルチリターゲティングでは、マーケティングチャネルごとに最も高いリターンを提供するリターゲターを常に見極めることができます。すでにリターゲターを利用している場合でも、既存のプロバイダーとの関係を維持しながら新たなパートナーを追加することで、キャンペーン全体の効率を段階的に高めていくことが可能です。

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ROAS180%増の業界も!事例と調査でわかる効果の高さ

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この記事の著者

奥内 鉄治(オクウチ テツジ)

RTB House Japan カントリーマネージャー
毎日新聞社、FOXインターナショナルチャンネルズ、Yahoo Inc.などを経て、2017年RTB Houseの日本事業に参画。20年以上デジタル広告の領域を歩む。2021年より現職。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/03/10 08:30 https://markezine.jp/article/detail/48621

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