的確なレポート分析で問題を早期発見
レポートは、ただ全体をながめても、ただの数字の羅列でしかありません。アフィリエイト・プログラムの成果がどう推移しているかを確認するだけでなく、成果が伸び悩んでいる場合にはどこに問題があるのかをここで見つます。そして、よりアフィリエイト導入効果を高めるためには、どの層をターゲットに、どのようなキャンペーンを展開したらいいのか、といった運営のヒントを見つけるのに積極的に利用しましょう。
分析の方法はさまざまです。管理画面のオンラインレポートで閲覧するという方法でもいいですし、あるいはそこから必要なデータだけをエクセルに落として、月ごとの各種数値の推移などを追いかけるようにしてもいいでしょう。筆者の場合、エクセル上で数字をあれこれいじったり、パーセンテージを計算する作業をすることで、いろいろと変化に気づかされることがあるため、ちょっと面倒ではありますが、毎回、管理画面から数字を取り出して、エクセル上で手を動かしながら、確認作業をするようにしています。
レポートの売上金額や資料請求等の件数、コミッション金額、提携アフィリエイト数など基本的なデータについては、どのECサイトでも真剣にチェックしていることでしょう。そのほかにも、どんな観点でレポートの数字を追求してゆけば運営に役立つ情報が得られるか、考えてみたいと思います。
件数、売上金額、コミッション金額
定期的にチェックし、目標に対してどう推移しているのかを把握します。10日ごと、半月ごとなどに成果件数や売上金額、コミッション金額の推定値も算出し、てこ入れが必要な場合には早めに手を打つようにしましょう。
デイリーの数値で、大幅に落ち込んでいたり、急激に件数が増えたりという異常値が認められた場合にも、その原因を迅速に探り、手を打つ必要があります。サイトリニューアルの後にちょっとした手違いからトラッキングがきかなくなり、成果がまったく計上されなくなっていたという事件が、レポートから発見されることもあります。
提携アフィリエイト数の推移
提携数を増やすことを必要以上に重要視しているECサイト担当者をたまに見かけます。もちろん提携数も大切ではありますが、そこだけにとらわれてしまうと、提携の「質」に目がいかなくなりがちなので注意が必要です。
とはいえ、開始当初や、アフィリエイトサイトのリクルーティング活動に注力している場合には、その成果を示すひとつの指標になります。他のECサイトと比べて多いのか少ないのか、伸び率はいいのか悪いのかについては、自社データだけではあまりよくわからず、評価に困るのですが、そのあたりは、ASP担当者とデータをもとに意見交換するなどして情報を集めたほうがいいでしょう。まだまだ増える余地があり、リクルーティング活動に力を入れてゆくべき段階なのか、それとも提携したアフィリエイトの活性化に力をかけてゆく時期に来ているのか、そのあたりの見極めの参考にしてください。